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米大統領選:マケイン・オバマ両陣営、中東政策で舌戦

 米大統領選で対決が確実となった共和党のマケイン上院議員と民主党のオバマ上院議員が4日、外交・通商政策をめぐり対決した。

 オバマ議員は同日、ワシントンで開かれた米・イスラエル公共政策委員会(AIPAC)年次総会閉会式で、「イスラエルの安全保障は神聖不可侵であり、交渉の対象とはならない。エルサレムの分割には反対する」と言明した。東エルサレムのパレスチナ人居住地域をパレスチナ自治政府に渡してはならないとの主張だ。

 オバマ議員はまた、「イランがイスラエルや中東地域の安全保障に対する最大の脅威だ。イランの脅威を取り除くことが目標だ」と述べた。

 一方、マケイン議員は同日、ルイジアナ州バトンルージュで「イランやパレスチナの武装組織ハマスの指導者と無条件で対話するとしたオバマ議員の発言は外交的な未熟さを示すものだ。オバマ議員の政策は米国とイスラエルの安全保障に重大な脅威となる」と攻撃した。

 両候補は北朝鮮に対しても争って強硬策を示した。北朝鮮が核兵器を保有してはならず、6カ国協議などの対話を通じて非核化を進めるべきとの立場で共通している。北朝鮮の人権状況改善も強く求めている。

 しかし、自由貿易協定(FTA)をめぐっては逆の立場だ。マケイン議員は韓米FTAと北米自由貿易協定(NAFTA)などに積極的に賛成している。これに対し、オバマ議員は韓米FTAについて、再交渉を行わなければ批准できないとの強硬な立場を改めて表明した。オバマ議員は韓米FTAの自動車市場開放策に不満を抱いている。

 両候補はイラク戦争に対しても立場の隔たりが大きい。マケイン議員は「わたしが選挙で負ける方が、米国が戦争で負けるよりましだ」と述べるほど、イラク戦争での勝利を強調してきた。マケイン議員は「イラクの状況が好転しなければ、米軍を撤退させられない」との立場だが、オバマ議員は「政権を獲得すれば米軍撤退を進める」と明言している。

ワシントン=崔宇晢(チェ・ウソク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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