“マル高出産”が増加

 厚生労働省はこのほど、2007年の「人口動態統計月報年計(概数)の概況」を公表した。一人の女性が生涯に産む子どもの数の目安である合計特殊出生率は1.34で、前年の1.32をわずかに上回ったが、出生数は前年より2929人減の108万9745人だった。

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 出生数は、第二次ベビーブームの1970年代前半には年間200万人を超えていたが、徐々に減少している。近年は、2001年から5年連続で減少したが、06年は増加。それが07年には再び減少した。また、母親の年齢別に見ると、34歳以下で減少しているのに対し、35歳以上では増加している。出生順位別では第1子、第2子が減少し、第3子以上が増加した。第1子出生時の母親の平均年齢は29.4歳で、前年より0.2歳上がった。
 合計特殊出生率は前年をわずかに上回ったが、出産適齢期の女性の数が減っており、出生数の増加にはつながらなかった。また、都道府県別に見ると、沖縄(1.75)、宮崎(1.59)、熊本(1.54)などが高く、東京(1.05)、京都(1.18)、北海道(1.19)などが低かった。



 死亡数は110万8280人で、前年を2万3000人余り上回った。戦後の混乱期の1947年以来の高い数字。
 この結果、出生数と死亡数の差である自然増加数はマイナス1万8000人余りとなり、人口は再び減少に転じた。
 出生数の基本的な減少傾向は、女性の出産適齢期人口の減少が続くことから、しばらくは続くとみられる。今後、合計特殊出生率が2に近づくような大幅な改善がない限り、少子・高齢化の流れは止まりそうにない。

●死因の3割が悪性新生物

 死因は、悪性新生物が30.3%で最も多い。順位は10位まで昨年と変わっておらず、心疾患、脳血管疾患、肺炎、不慮の事故と続く。自殺は6位で死亡数は3万777人。
 悪性新生物を部位別に見ると、男性では肺、胃の上位は変わらなかったが、大腸が肝を初めて上回った。また、女性では大腸のトップは変わらないものの、肺が胃を初めて上回り、2位になった。








更新:2008/06/05 16:05     キャリアブレイン

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