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【静岡】

現ビル再活用で一本化 イトーヨーカドー浜松駅前店跡

2008年5月30日

 浜松市中心部のイトーヨーカドー浜松駅前店が入居していたビルを管理する地権者法人は29日、地元不動産会社のアサヒコーポレーション(中区)が土地の約3割を不動産開発のセボン(東京都新宿区)から買い取り、計約75%を所有したと発表した。残る約25%を所有する地権者18人の大半は賃貸し希望者で、現在のビルを再活用する案で意見がまとまっているという。

 セボン社が手を引き、事業者がアサヒ社に一本化したことで、頓挫していた再開発は本格的に動きだすとみられる。市役所で記者会見した法人の佐久間満雄社長は「今秋にも一部オープンさせたい」と述べた。

 駅前店は業績不振から昨年1月に閉店。再開発を進めるに当たってこれまで、アサヒ社が提案する再活用案とセボンの建て替え案をめぐり、地権者の意見が二つに割れていた。

 両社は4月下旬から土地の価格交渉を進め、既に約2700平方メートルを所有するアサヒ社が、セボンが持つ約2000平方メートルを購入する売買契約と決済を29日に済ませた。セボンの案を支持していた地権者が法人を相手取って浜松地裁に起こした訴訟3件は、同日までに取り下げられた。

 佐久間社長は「再開発が進まなかったのはわれわれの力不足。来年中には全館オープンさせたい」と話した。

 

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