日本のエンタテインメント界には、戦後から今日に至るまで正当なジャーナリズム
が存在していない。プロダクション、レコード会社、映画会社、テレビ局、ゲームメー
カーなどと一定の距離を置きつつ、愛情をもって批評する精神が成立していない。
?麻生香太郎著「ジャパニーズ・エンタテンメント・リポート」(ダイヤモンド社刊)
より
映画、音楽、演劇、テレビドラマ…ニッポンのエンタテインメントはどこへ向か
おうとしているのだろうか? そう、ずっと以前から我が国のエンタテインメントは、
「業界」という言葉は馴染んでいるものの、未だ「産業」という言葉は馴染まないで
いる。メーカー側の論理が優先され、消費者がないがしろにされるマーケットの中で
クリエーターたちももがいているのだ。たとえば、価格破壊の進む不透明なDVD流通。
たとえば、メーカー間で足並みの揃わない音楽配信システム、たとえば、粗製濫造さ
れ、未だ劇場公開のなされない日本映画の数々……最近刊「ジャパニーズ・エンタテ
インメント・リポート」を上梓し、雑誌「テレビ・ステーション」誌等でもお馴染み
の、業界屈指のジャーナリスト・麻生香太郎氏が、そんなニッポンの“エンタメ業界”
の現在?未来を展望いたします!
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