参院は6日午前の本会議でアイヌ民族を独自の宗教や文化を保持する日本の先住民族と位置づけ、地位の向上に総合的施策を講じるよう求めた決議を全会一致で採択した。アイヌ民族に関する国会決議は初めてで、衆院も午後の本会議で採択する。政府は近くアイヌ民族の地位向上策を検討する有識者懇談会を設置する方針だ。
決議は「多数のアイヌの人々が差別され、貧窮を余儀なくされたという歴史的事実を受け止めなければいけない」とかつての同化政策などへの反省を明記した。昨年の国連総会で採択された「先住民族の権利に関する国連宣言」を踏まえ、超党派の北海道関係国会議員がまとめた。(11:02)