スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』
市川右近、市川段治郎、市川笑也ほか。6月9日から27日。中日劇場
【社会】「年寄りいじめ、また…」 もみじマーク売り切れ続出2008年6月6日 夕刊 1日施行の改正道路交通法で75歳以上のドライバーに義務づけられた高齢運転者標識(もみじマーク)が、予想以上の“特需”で売り切れ状態だ。付けないと1年後にも反則金が科せられる。後期高齢者(長寿)医療制度で腹の虫が治まらない高齢者からは「手に入らないのに、なぜ罰に」「また年寄りいじめだ」と怒りが渦巻いている。 オートバックスナゴヤ東店(名古屋市東区)では一時売り切れ、「慌てて来られるお客さまが増え、問い合わせ電話も多い。カーショップへの来店が初めてで戸惑われている高齢者もいる」とスタッフ。津市の同津店では品切れになってメーカーに残っていた10枚を取り寄せたが新たな入荷は今月末までないという。 マークを取り扱う交通安全協会などでも品薄だ。「不足している支部から『まだか』と催促されて目が回る」と話すのは、愛知県交通安全協会の担当者。東京の上部団体から取り寄せ、県内の支部などに出荷しているが、その数は3月の400組弱から5月は5000組と急増。「製造が追いつかないのか入ってこない」と漏らす。三重県の津地区交通安全協会は5月に2枚セット(500円)を700組用意したものの、すでに約400組がなくなった。 同協会を訪れた津市の小林清さん(80)は「付けたほうが安心だし、一人暮らしで車がないと生活できないので買いに来た」。協会には、後期高齢者医療制度などで負担を強いられる人から「また年寄りから金を取るのか」と苦言が寄せられることもある。 車で週3回、嘱託で働く会社へ通勤する名古屋市港区の男性(77)は、マーク購入のため今月2、3日に計3店を回ったが、どこも売り切れ。「法律を変えるのに事前の周知や準備が足りず、思いつきで私たちが振り回され、右往左往している感じ」とぼやいた。 警察庁広報室は「1年間は周知徹底期間としてすぐに取り締まるわけではない。ただ、度重なる警告に従わないなど悪質な場合は摘発対象となる」と理解を求めている。 【もみじマーク】 高齢者の運転事故が増えているのを背景に導入。表示は70歳以上が「努力義務」で、75歳以上は「義務」。違反すると反則金4000円と違反点数1点の罰則がある。各県警は施行後1年はマークを付けなくても取り締まらず指導にとどめるとしている。
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