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【衝撃事件の核心】出会い系の女性“シャブ漬け”常習か 「青梅のナオキ」戦慄のワゴン車内 (2/4ページ)
同じころ、佳奈子さんの自宅でも、異変を知らせる電話が鳴っていた。
「知らない男に連れ回された」
「2人組の男に、ラブホテルに連れ込まれそうになった」
「覚醒剤を打たれた。助けて」
電話は6日午後1時ごろまでに数回。車のナンバーを断片的に伝えてきたが、悲鳴を上げたり、意味不明な言動が目立った。
■車内から尿反応…血の付いたティッシュも
事件は、佳奈子さんの父親が6日午後、警視庁小松川署に届け出たことで発覚した。
警視庁は佳奈子さんの携帯電話の履歴や、佳奈子さんが伝えてきた車のナンバーなどから、塩野容疑者を割り出した。
発覚5日後の11日。
警視庁は午前10時50分ごろ、青梅市内の駐車場で、ワゴン車の中で寝ている塩野容疑者を発見、監禁容疑で逮捕した。
2人が出会ってから、すでに5日半が経っていた。
ワゴン車は父親名義だったが、塩野容疑者は普段から車内で生活していたとみられ、ゴミが散乱。助手席には尿反応があり、血液が付いたティッシュペーパーも見つかった。血液は塩野容疑者のもので、何度も覚醒剤を打とうと注射器を刺し、血が出たところをふきとったとみられる。
逮捕後の身体検査で、パンツの隠しポケットからはさらに覚醒剤1・8グラムと向精神薬数錠が見つかった。
「奥多摩方面にドライブに行った。峠で休憩していたら、(佳奈子さんが)急に暴れ出して車外に出て行った。探したが見つからなかった」
塩野容疑者は覚醒剤の中毒症状からか、支離滅裂な供述を繰り返している。
その一方で、警視庁は山梨県山梨市の山林で、大がかりな捜索を始めた。
なぜ、この山林なのか。
「静かな場所で、覚醒剤を打つために、何度か来たことがある」
警視庁は塩野容疑者に覚醒剤の使用を認めさせ、この供述を引き出したからだ。塩野容疑者はあいまいながらも、自ら地図を書き、現場を指し示した。
14日になって、佳奈子さんのブーツとショルダーバッグ、手提げバッグを発見した。バッグの中身は物色されていなかったが、携帯電話だけが見つからず、いまだに佳奈子さんの行方は分かっていない。
佳奈子さんのブーツの靴底には、山を歩けば付着するであろう泥がついていなかった。塩野容疑者が所持品だけを山林に捨て、佳奈子さんは別の場所にいる可能性も捨てきれない。