【ローマ藤好陽太郎】ローマで開かれていた食糧サミットは5日夜、食糧高騰に対し、「緊急かつ協調した行動を取る」との国際社会の決意を表明する宣言を採択し、閉幕した。
宣言は「現在8億万人超が栄養不足の状態にあることを許容できない」と指摘。そのうえで、「食糧安全保障を恒久的な国家の政策として位置づけることを誓う」と強調した。
宣言に盛り込まれた途上国への食糧援助については7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で具体策が検討される。
また宣言採択直前に、米国の経済封鎖を受けているキューバが封鎖批判を宣言に明記すべきだと主張を展開し、米国と対立。ベネズエラも同調し、宣言の採択が危ぶまれる場面もあったが、キューバなどの主張を付属文書にすることで決着した。
毎日新聞 2008年6月6日 11時59分