諏訪広域連合が諏訪市四賀飯島に開設した「諏訪地区小児夜間急病センター」が、昨年6月の開設から一年が経過した。患者数は5月末現在で52608に上り、小児救急の受け皿として定着してきた。諏訪赤十字病院(同市)の救命救急センターでは小児の患者が減少するなど一定の成果も表れてきた。
同連合によると、1日平均の患者数は14.39人。運営経費を診療報酬で賄えるという採算ラインの14人を維持している。地域別の割合では、岡谷市14.4%、諏訪市35.7%、茅野市28.7%、下諏訪町5.5%、富士見町4.7%、原村3.5%、そのほかの県内3.8%、県外3.7%。
年齢別では、0歳15.7%、1歳18.3%、2歳11.5%、3歳13.1%、4歳10.4%などで、未就学児が75%を占める。曜日別では、日曜日が22.29人、土曜日が21.58人で土日の利用が多い。
また、全患者のうち軽症の一次救急が95.3%を占め、二次救急での対応は4.7%だった。
小児夜間急病センターは、昨今の小児科医の不足に加え、二次救急病院に軽症の救急患者が集中し、本来の二次救急への支障や小児科医師への負担増大が懸念されていることを受け、一次救急と二次救急の機能を分担し、小児救急医療体制の確保を図る狙いで開設された。
諏訪赤十字病院によると、昨年度の小児救急患者は3041人で、前年度より1700人余減少した。救急患者全体では依然として軽症の患者が21%に上っているが、その割合は10%減少。投薬のみのケースが多いという小児の患者が同センターに移ったことが要因とされ、本来のより高度な救急医療に集中できる形になりつつあることをうかがわせている。
同連合では今年度、1日の患者数を約15人と想定。土・日曜日は医師を2人体制にするなど引き続き住民ニーズに応えていく。