日本の食料自給率がカロリーベースで39%まで落ち込んでいることを知っている人は多いだろう。では、かけうどんの自給率はどのくらいか。
答えは27%と低い。農林水産省のホームページが紹介する。うどんは和食なので自給率は高いと思いがちだが、原料の小麦粉はほとんど輸入品に頼る。ちなみに、そば粉も多くが輸入されている。
サンドイッチの自給率を見ると、16%しかない。食パンの原料となる小麦のほか、肉や乳製品の自給率の低さが響く。反対に自給率が高い料理は親子丼で、70%となっている。ご飯の自給率が100%なのが貢献する。
ホームページには、都道府県別自給率も載る。二〇〇六年度は北海道の195%が最高で、最も低いのは東京の1%である。岡山県は39%、広島県23%、香川県36%。一口に自給率といっても、料理や地域によって大きな差のあることが分かる。
いま、ローマで開かれている国連の食料サミットでは、農産物を原料とするバイオ燃料の生産に熱心な米国やブラジルなどに対し、食料輸入国は穀物価格高騰の原因だと批判し、見直しを求める。各国の利害対立は激しい。
食料不足などの懸念は強まるが、食を取り巻く環境は複雑だ。六月は食育月間である。関心を広げ、知ることから始めなければと思う。