入院ベッドがない「無床診療所」のうち、診療報酬全体に占める初診料と再診料(外来管理加算を含む)の割合は皮膚科で最も高く、全報酬の4割を超えることが厚生労働省の調べで分かった。4月の診療報酬改定に伴い、いわゆる「5分ルール」が診療時間の目安として導入された外来管理加算の割合でも、皮膚科が最高だった。
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外来管理加算、遠隔医療では算定できず
初診料と再診料は、共に医療機関による外来診療を評価する点数で、診療所では現在、それぞれ270点と71点に設定されている。また、再診の際、患者に療養上の説明などをした場合に52点を算定する外来管理加算は、「おおむね5分以上」の診療時間を要するため、算定しにくくなったという指摘もある。
4月の改定の付帯意見では、初・再診料や外来管理加算を含む「基本診療料」の在り方を検討し、その結果を今後の改定に反映させる方向が盛り込まれている。
厚労省が6月4日の中央社会保険医療協議会・基本問題小委員会に提出した資料によると、無床診療所の診療科目のうち、全報酬に占める初・再診料の割合が最高だったのは皮膚科で42.4%。以下は、耳鼻咽喉科34.5%、整形外科31.5%、小児科27.6%などの順で、無床診療所全体では23.3%だった=グラフ参照=。
また、ベッドのある有床診療所(19床以下)では、耳鼻咽喉科での割合が28.9%で最高。これに皮膚科26.6%、小児科26.1%、整形外科22.7%などが続き、有床診療所全体では16.1%だった。
■外来管理加算の割合も
外来管理加算だけの割合を見ると、無床診療所では皮膚科5.5%、外科5.3%、内科5.1%などの順で、全体では4.1%。有床診療所では皮膚科4.4%、内科4.2%、小児科3.8%などの順で、全体では3.1%だった。
更新:2008/06/05 14:19 キャリアブレイン
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