発熱に効くハーブ、脱毛予防にも 阪大医学部が効果確認2008年06月05日18時50分 大阪大と医療用具開発ベンチャーのエム・エム・ティー(大阪市)が共同開発したサプリメントの主成分に男性型脱毛症の進行を抑える働きがあることを、同大の冨田哲也助教らの研究チームがヒトの細胞を使った実験で確かめた。東京で6日開かれる日本抗加齢医学会総会で発表する。
この成分は、発熱などに効くとして古くから欧米で愛用されてきたハーブの一種、ナツシロギクから抽出した「パルテノライド」。近年の研究で、がん転移や様々な炎症を引き起こす司令塔役のたんぱく質「NF―kB」に結びつき、転移や炎症を抑える働きがあることが分かっている。 研究チームは、この成分のリウマチや関節炎に対する作用を調べている最中に脱毛症への効果を見つけた。リウマチ患者に与えたところ、痛みが和らいだうえに「髪の毛が太くなったり、薄くなった頭頂部にうぶ毛が生えたりした」(冨田助教)という。 額の生え際や頭頂部の毛が薄くなる男性型脱毛症の原因物質は、男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン」(DHT)とされる。DHTの生成には「NF―kB」がかかわっており、パルテノライドがその働きを抑えることで、脱毛症の進行が抑制されると研究チームはみている。 冨田助教は「従来の脱毛症薬とは異なる、NF―kBという治療のターゲットが見つかった。新たな治療法への応用が期待できる」と話す。 PR情報この記事の関連情報サイエンス
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