福岡放送局

2008年6月5日 18時57分更新

捜査員襲われ手帳奪われる

5日未明、福岡県筑紫野市の駐車場で福岡県警察本部の捜査員2人が、4人組の男に拳銃のようなものを突きつけられ1人が警察手帳を奪われました。警察は内偵捜査中のシンナーの密売に絡んだ暴力団関係者の犯行とみて捜査しています。

5日午前3時すぎ、筑紫野市原田の駐車場で福岡県警少年課の47歳の警部補と31歳の巡査部長が内偵捜査の対象としていた車に近づいたところ、近くに止まっていた別の車の中から目だし帽をかぶり鉄パイプなどを持った男4人が出てきて、2人の捜査員を押さえ込み拳銃のようなものを突きつけました。
このうち、警部補は1人の男に馬乗りになられて、「どこの組の者か。誰に頼まれた」と聞かれたため、「警察官だ。ズボンのポケットに警察手帳が入っている」と告げたところ、ベルトの部分とつないでポケットに入れていた手帳を奪われたということです。
また、巡査部長は鉄パイプで殴られ、左腕に軽いけがをしたということです。
4人組の男は捜査対象の車を含む乗用車2台に乗って現場から逃げました。
これまでの調べによりますと、4人組の男のうち3人は黒っぽい服装で、1人は身長が1メートル70センチぐらいで、いずれも声の感じから20代から30代だったということです。
2人の捜査員は私服で暴力団がかかわったシンナー密売の内偵捜査中でしたが、対象者の行動を確認する捜査だったため、いずれも拳銃は持っていなかったということです。
警察は密売に絡んだ暴力団関係者の犯行とみて、強盗などの疑いで4人組の行方を捜査しています。一方、現場を管轄する警察署に連絡が入ったのは事件発生から1時間半近くたってからで、緊急配備はさらにその10分後でした。
福岡県警の少年課は「事件の15分後に幹部に連絡があったが捜査を指揮する班長が直接、警察署に行くことになったため連絡をしなかった。結果的に手配が遅れ、警察署に早く連絡をしておけばよかった。警察手帳を奪われ遺憾だが、全力をあげて犯人逮捕に向け捜査する」と話しています。