▽宿日直手当を増額/お産1回3万円
お産の受け入れ制限を決めるなど医師・看護師不足が深刻な大田市立病院は七月から、スタッフ確保のため、医師の収入を二割増やすなどの待遇改善を図る。市が、関連議案を四日開会した市議会定例会に提案した。
診療業務手当などを新設し、宿日直手当を増額する▽産科医師には一回のお産に付き手当三万円を新たに支給する―内容。常勤医師の平均年収は19%アップの千六百九十万円となる。
看護師確保に向け、九月にも院内保育所を開設する。このほか、卒業後に同病院に五年以上勤務する条件で、看護学生に月額五万円の修学資金を無利子で貸し付ける。
同病院は、前身の国立大田病院を市が継承し、給与は国の医療職に準じてきた。一部病棟の休止や、七月からのお産受け入れ制限の事態を受け、待遇改善に踏み切った。市は支出増を年間約七千七百万円と見込んでいる。
大田市立病院は「他の公立病院と遜色(そんしょく)ない給与水準になる。地元出身者の呼び戻しなどにさらに力を注ぎたい」としている。(馬場洋太)
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