山武市の椎名千収市長は4日、組合立国保成東病院(350床)を10年中をめどに独立行政法人の市民病院にする考えを明らかにした。今年2月、椎名市長の反対で「九十九里地域医療センター計画」が白紙撤回されたことを受けた発言。センター計画撤回で、新たに東金市、九十九里町、大網白里町の1市2町が「新医療センター構想」を表明する中、山武市は単独で病院経営に乗り出す。
成東病院は山武市、東金市、芝山町、九十九里町の2市2町で運営。今年の運営費は総額約8億5000万円で、山武市の分担金は約半分の4億5000万円となっている。
椎名市長は「病床数など、規模を縮小して現在に相当する約5億円程度での運営を目指す」と説明。縮小後の空き施設は老人保健施設などとして活用するという。また、新医療センター構想には「関知しない」とした。5日の市議会一般質問を通じて病院の今後の方向性について説明するという。【吉村建二】
毎日新聞 2008年6月5日 地方版