2008年6月3日、排水路工事が完成し小康状態と見られていた四川省綿陽市北川県の唐家山せき止め湖だが、上流の小型せき止め湖との連鎖的決壊などの可能性が高まったことが発表された。唐家山せき止め湖決壊の可能性は93%に達するという。四川新聞網が伝えた。
3日午後4時時点で、唐家山せき止め湖の水位は736.9m。水位は前日比で1.1m高まった。湖周囲の土手と水面の距離は最低地点で3.14mにまで接近している。【
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発表によると上流で2mmの雨が降ればせき止め湖の水位は1m高まるため、3m程度の水面上昇はいつ起こっても不思議ではない。また上流には小型せき止め湖があるが、その土手はすでに唐家山せき止め湖に接触し浸食されている状態にある。小型せき止め湖が決壊すればドミノ式に唐家山せき止め湖も決壊する可能性が高い。当局は93%の可能性で決壊すると推定している。
現在、同せき止め湖の貯水量は2億800万立方メートルを超え、日本の黒部ダムに匹敵している。決壊すれば綿陽市の3分の1を飲み込むと見られる。現在、25万人の市民が避難を終えている。(翻訳・編集/KT)
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