【都江堰(中国四川省)4日共同】中国・四川大地震で日本から届いた無償提供のテントの一部の配給が四日、四川省都江堰市で始まり、被災住民らは口々に感謝の言葉を述べた。日本からのテント支援第二陣も同日、成都の空港に到着した。
兵庫県と愛知県から二日に届いたテント四百張りのうち、都江堰中心部の李氷中学校に設けられた配給所には約二百五十張りが運び込まれ、四日朝から各避難所への割り当てが行われた。幸福地区人民政府職員の周木賢さん(54)は歩道に展示用に広げた兵庫県提供の真っ白なテントの横で「品質が高くすばらしい。隣国の助けに感謝します」と笑顔で語った。
同地区の約十一万人の住民のほとんどは家屋が損壊して家に帰れず「ほぼ全員が被災民」(周さん)。ビニール布などで作った手製のテントで暮らす人も多い。日本からのテントはこうした手製テントの代わりとなる。三二度を超す気温の中、白いテントの中で日光を避けて休んでいた主婦、譚清芳さん(46)は「このテントは性能がいいね。真心から感謝します」と友人とともに両手を合わせた。この配給所ではロシア、韓国などの支援物資も分配されている。
新疆ウイグル自治区から来たという人民解放軍兵士でボランティアの男性(22)は「日本が絡むとすぐ歴史問題が出るが、庶民と庶民の間では過去の事だ。日本は救援隊も早かったし、よくやってくれた」と話した。
一方、内閣府の七百張りと防衛省・自衛隊の百張りを合わせたテント八百張りが日航貨物機で成都に到着。四川省当局者によると、すべてアバ・チベット族チャン族自治州に割り当てられる。
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