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(3)ページの生存期 間は計2週間です。 その日の授業のためのページは
原則として1週間前までにアップします。ページはその授業の1週間後に撤去します。
したがって合計生存期間は2週間です。その間にデイスクに保存するか,プリント
アウトして下さい。
■この講義の進行の仕方および成績の評価について
(シラバス参照)
定期試験を行います。それ以外に少なくとも1回リポートを課します。また時々出席を
とります。それらの総合点で評価します。定期試験60%,リポート30%,出席点が10%
ぐらいの割合になる予定です。
授業中にプリントを配布します。プリントは当日1回だけしか配布しませんので,
欠席の場合は渡りません。注意してください。
テ
キスト
武藤隆ほか
『心理学』,有斐閣,2007
年,3,700円+税
金子隆芳 『色彩の科学』,岩波新書,1988年
池田光男 『視覚の心理物理学』,森北出版,1975年
三星宗雄 『環境色彩学の基礎』,マックローリン出版,2006年1.心理学の歴史 ・・・テキストp.1−31
(1)心理学の誕生
psychology=psyche(ギリシャ語,精神,魂,霊魂)+logos(学問)
=the science of mind (今の心理学では「科学性」が強調される)
・「心理学の過去は長いが,その歴史は短い」(Ebbinghaus,1907)
・心理学の誕生=W.Wundt(ヴィルフィルム・ブント)がライプチヒ大学(独)
に初めて 心理学実験室を設置した年とされる(1879)。
(2)心理学誕生にいたる過程 M..Wertheimer『心理学史入門』(1970)
ルネッサンス以降8つの傾向(流れ)があった。
A.科学的な傾向
(1)生理学physiology
・感覚の測定 cf. Weber の法則
・大脳の研究
(2)生物学biology
・Darwin 『種の起源』(1859) 進化論
(3)原子論
・物質と同様に,「こころ」も分解できる
(4)数量化の傾向
・精神物理学(psychophysics)
(5)欧米大学における実験室設置の傾向
B.哲学的な傾向
(6)経験論哲学
・「tabula rasa(白紙)」 (J. Locke)
(7)連想(合)主義
・心的化学(mental chemistry)
(8)科学的唯物論(←→生気説(アニミズム))
2.現在の心理学の研究方法 ・・・テキストp.12・科学性=客観的方法, データの収集→一般法則を導く
・心理学特有の誤り
cf.実験者効果 例 利口なハンス,盲人の知覚(顔面視)
(1)観察
(3)面接
(4)検査
(5)事例研究 case study
現在の日本心理学会では以下のように20の分野に分けられている。
(2005年日本心理学会第69回大会)
(1)原理・方法
(2)人格
(3)社会・文化
(4)臨床・障害
(5)犯罪・非行
(6)数理・統計
(7)生理
(8)感覚・知覚
(9)認知
(10)学習
(11)記憶
(12)言語・思考
(13)情動・動機づけ
(14)行動
(15)発達
(16)教育
(17)産業・交通
(18)スポーツ・健康
1.環境を認知する過程 ・・・・プリント1
(1).視覚本来の情報に,大脳の他の部位からの情報(記憶,感情等)が
参照され「物体(例 ネコ)」の認知が生じ,しばしば同時に感情が伴う。
(1)視覚大脳系における情報処理過程
1)網膜→視交差(左右眼からの視神経の半分が交差)
→外側膝状体(間脳)→視覚野(後頭葉)→・・・大脳の他の部位へ
◆視野と大脳半球は反側支配
(2)眼球
a.カメラとの比較
・外界の光レベルの変化(0.0003lx〜100,000lx)に適応するさまざまな
メカニズム
瞳孔,視細胞の切り替え,順応(感度調節)
→それ以上になるとその他の生体的,行動的システムが生じる
b.瞳孔
・光量の調節
・女>男,成人>幼児,老人
・関心のある対象には拡大,不安で拡大,疲労で縮小
・感情の表出
(3)網膜
a.発生学的には大脳の一部(層構造=10層)
厚さ平均0.2mmの透明な膜で,その中に1億個以上の神経細胞
b.人間の網膜の二重構造
→中心視と周辺視
a.視細胞(photo cell)
・桿体(細胞)(rod cell)と錘体(細胞)(cone cell)
錘体には赤(R),緑(G),青(B)の3種類がある。
−−>色の知覚(色覚)
光刺激に対して緩電位(slow potential)によって反応
ー>電位の変化(振幅)によって符号化(信号化)
ー>アナログ信号
・スパイク(活動)電位(action potential)のみで応答
→デジタル反応(1,0反応)
(応
答の強さは単位時間あたりのスパイク数で表される)
**********************
光・電磁波・波長
1.光・電磁波・波長
2.波長と色
1.色の情報処理 ・・・・プリント3, 4
2.大脳における情報処理 ・・・・プリント5
(1)大脳新皮質におけるカラム(column)状構造
(2)第一次視覚野(後頭葉)における情報処理
a.ヒューベルとウィーゼル(Hubel &
Wiesel, 1964)の発見
・単純型細胞(simple cell)
・複雑型細胞(complexl cell)
・超複雑型細胞(hyper complex cell)(3)それ以降の部位における処理
側頭連合野における
・「手ニュ−ロン」 ・・・・プリント6
・「顔ニューロン」*************************
以下は以前に触れたので割愛します。テキストのp.33−p.54を
参照してください。
大脳の構
造と機能
1.神経細胞(ニューロン)・・・・・テキストp.33-54
大脳=頭蓋骨の中にある中枢神経系 成人で1.2〜1.5kg
大脳新皮質における神経細胞 約140億個
┌神経細胞(nerve cell = ニューロン)・・・情報の伝達,統合の主役,
└神経膠細胞(グリア細胞 glia cell)・・・物質の交換,支持
※神経細胞 (nerve cell ニューロン)・・・情報処理,伝達
細胞体(soma,核)+樹状突起(dendrite)(複数)+軸索(axon) (1本)
神経細胞の数は出生後増えない シナプスが増える(ネットワーク)
1つの神経細胞には約1万のシナプス
2.大脳半球 ・・・・・テキストp.46
ローランド溝(中心溝)とジルビス溝(外側溝)によって前頭葉,後頭葉,頭頂葉,
側頭葉に分類
大脳新皮質でおおわれていて,多くの回(ふくらみ)と溝がある
皮質の2/3は溝の奥にかくれている
総面積は新聞紙1枚大(2000〜2500cu)
3.大脳の構造
6億年の歴史
外界に適応するために発達
感覚情報の処理
脳 ┌大脳┌大脳皮質 (旧・古皮質,新皮質 = 大脳辺縁系 →後述)
└脳幹 → 脊髄へと続く
└小脳
(1)脳の発生学
受精後18日 脳の元基が形成される
22日 神経管が形成
・前脳胞 → 大脳半球へ 下部は間脳 (視床,視床下部,
視神経,網膜,下垂体後葉)へ
・中脳胞 → 中脳(四丘体,大脳脚)へ
・菱脳胞 → 橋,小脳,延髄へ
・脊髄
49日 ニューロンを形成し始める
4ヶ月 20〜30g
出生時 400g
7ヶ月 皮質のしわ,溝
9ヶ月 成人と同じ外観
4〜6歳 成人の95%の重量
出生後はニューロンの数は増えない グリア細胞および突起(シナプス)
の数は増加
(2)脳幹 = 「生の営み」の座 「生きている脳」(時実,1969)
「は虫類脳」
<間脳> + <中脳> + <橋> + <延髄>(呼吸,循環器の中枢)
意識のない骨髄筋を効果器とした反射運動,内臓器官にある平滑筋を
効果器とした調節作用 欲望の中枢 根源的な感情
<間脳>
・視床 ・・・ すべての感覚情報の大脳皮質(感覚中枢)への中継点 その後連合野に
送られ,その性質や意味が判断される 外部環境情報の中継
すぐ下にある視床下部とは密接な関係 感覚情報に感情が付与される
・視床下部 ・・・ 内部環境情報の処理 自律神経,ホルモン調節の中枢 欲望の中枢
(食欲,性欲) 根源的な感情(不快,怒り) 生命維持にとってきわめて重要な
中枢
・脳梁 ・・・ 左右半球をつなぐ約2億本の神経繊維の束
膨大部(後部) (女) 球状, より長い, 断面積広い
(男) 円柱状, 膨らんでいない
後頭葉, 側頭葉, 頭頂葉からの繊維が多い
空間認識や言語機能における左右脳間の回線数は女性の方が多い
大脳機能の「側性化」と反比例
(3)大脳辺縁(皮質)系 = 「本能と情動」の座 「たくましく生きてゆく脳」
「ほ乳類脳」 記憶(海馬)
・脳幹を取り巻く旧・古皮質
・1.5億年前に進化
・は虫類では発達不十分
・間脳,脳梁のすぐ外側 = 海馬回,歯状回
〃 すぐ前方 = 嗅葉
本能 ・・・ 食欲,性欲,集団欲
情動 ・・・ 快,不快,怒り,恐れ
cf. 「快楽中枢」 (Olds, 1956)
(4)大脳新皮質 = 高等精神作用の中枢
「うまく生きる脳」
「霊長類脳」
・数千万年前に進化
・学習,外部環境への適応
・(特にヒト)本能欲求の促進およに抑制
前頭葉(前頭連合野)(ヒト) ・・・ 思考,創造,意図,情操の中心(「よく生きる」座
正常なヒト100例の側頭平面(Wernicke の感覚性言語野)
65% ・・・ 左半球の方が広い
11% ・・・ 右半球の方が広い
24% ・・・ 左右差なし
嬰児でも左半球の方が広い(和田)
b.ブローカの言語中枢(運動性言語中枢,左前頭葉)
犬,ネコ:皮質がなくてもそれ以下の機能は作動
ヒト,サル: 〃 うまく作動しない
・Beach( 1942) ・・・・スライド
**********************************
行動
3.本能行動:体内(遺伝子の)プログラムにしたがって生起する
一連の行動
(1)特徴
a.その動物種に特有の普遍的な特性(遺伝的に決定されている)
b.生得的(最初から完全な形をとる,訓練必要なし)
c.行動の型は恒常的(固定的,非可逆的)
d.内的な準備状態が必要。またある特殊な刺激によって解発され,
刺激が持続しなくとも行動自体は持続する→解発刺激(releaser)
cf.トゲウオ(別名いとよ,オスが子育て)の攻撃行動
(テインバーゲン,
Tinbergen)
・・・・・ プリント7
・赤ちゃんの顔Lorenz)
・
人間の顔(複雑な刺激)を偏好(Fantz, 1961)
・「視覚的断崖visual cliff」(Gibson
& Walk, 1960)
ローレンツ(K. Lorenz) 『ソロモンの指輪』 ハイイロガン(マルチナ)
*ローレンツ(K. Lorenz):ノーベル医学・生理学賞(1973)
ふ化後10数時間以内に見たり,聞いたりした対象に対して,その後長期に
渡って追従をする。
また成長してからは刻印付いた対象と同じ種類の対象だけに向かって種特有
(1)特徴
a.練習その他の経験を必要とせず,一瞬に形成
b.その後消去,変容不可
c.臨界期(critical period)がある(トリの場合ふ化後10数時間)
→子の側に備わった生得的開発機構(ローレンツ)