京都市は16日開会の5月定例市議会に、環境に良いことを月1回するよう呼びかける「DO YOU KYOTO? 環境にええことしよ! プロジェクト」の事業費500万円を提案した。京都議定書が発行した2月16日に合わせ、毎月16日に温暖化防止活動をしてもらう。市によると、日にちを決めて全市的に毎月環境対策を行うのは全国初。【小川信】
「DO YOU KYOTO?」は「環境にいいことしていますか」の意味で、府が02年に商標登録したまま死語と化していたが、昨年来日したメルケル独首相が講演で使用し脚光を浴びた。市はこの言葉に注目し、温暖化防止を呼びかけるキャッチフレーズとして採用した。
市によると、市内の二酸化炭素(CO2)排出量は04年で778万トンだが、部門別の比率は産業や運輸、家庭、業務の各分野が約2~3割ずつを占めており、特定分野にCO2削減を求めるだけでなく、全市的な取り組みを実施してもらうことにしたという。
具体的には、環境月間の6月16日にJR京都駅前でプレイベントを開き、ビルの一斉ライトダウンを呼びかけてプロジェクトを始めることを検討中。以降は、毎月16日に企業には「ノーマイカーデー」や「ノー残業デー」を、商店にはレジ袋削減運動やエコグッズ割引きデーなどを実施してもらう。
さらに、キャラクターやロゴマークを市民公募し、今秋に発表。取り組みをさらに進めるイベントも年内に実施するという。
市地球温暖化対策室は「月1回、環境について考え、具体的な行動につなげてほしい」としている。
毎日新聞 2008年5月17日 地方版