▽島根県が発表
隠岐病院(島根県隠岐の島町)の精神科の常勤医が今月末で不在となり、病棟休止に陥る可能性が出ていた問題で、島根県は三日、来年三月末まで、県立こころの医療センター(出雲市)からの常勤医一人の派遣を続けると発表した。来年度以降について、県は新たな常勤医確保に全力を挙げる。
今月末まで暫定的に派遣されている同センターの有田茂夫副院長が引き続き担当する。負担軽減のため、県内の精神科医でつくる県精神科医懇話会の協力を受け、土日など毎週二泊三日程度、診療してもらうことを想定している。隠岐病院は精神保健福祉士を一人増の二人態勢とする。
こころの医療センターも、センターの機能維持のため事務補助員二人と臨床心理士一人を増員する。診療や福祉施設への巡回診察などに関し、ほかの医療機関の協力を求める。
隠岐病院の武田博士院長は「休止問題は当面解決された。島民を代表して感謝申し上げたい」と述べた。(和田木健史)
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