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ゴアにノーベル平和賞?

予想市場サイトintradeによると、まもなく発表される今年のノーベル平和賞の最有力候補は、ぶっちぎりでアル・ゴアらしい。

経済学賞のほうは、本命がFamaで、対抗がBarroかTirole。Mankiwもブログで、いろいろな引用ランキングをもとにして、Famaが本命で、対抗がFeldsteinかBarroと予想している。Famaのような巨匠がまだもらってないのは不思議なぐらいで、引用が多いのは、最近CAPMを批判して論争になったFama-French論文のためと思われる。私の推すRomerも、圏内には入っている。

ちなみに、このサイトのビッドをみる限り、アメリカ大統領はヒラリー・クリントンで決まりのようだ。この種の賭けはイギリスでは盛んだが、政治・経済情勢をメディアよりはるかに正確に予測することで知られている。やはりオークションは「本当のことをいわせるメカニズム」なのだろう。

追記(10/12):予想どおりゴアとIPCCが受賞したが、両者の結論が異なるのは皮肉なものだ。イギリスの高等法院が指摘したように、温暖化で海面が20フィートも上がるなどということはありえない。IPCCが予測したのは、28〜43cmである。

追記2:ロンドンのブックメーカーのオッズでは、Grossman-Helpmanが1位で、わがRomerは3位につけている。これは内生的成長理論で共同受賞ということもあるかもしれない。
コメント ( 17 ) | Trackback ( 2 )
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コメント
 
 
 
Dubnerをしきりにあげていたのは? (Unknown)
2007-10-11 14:29:16
Mankiwのblogに出没してDubnerを連呼してたのはジョン・ロットでしょうか?Uzawa氏をあげているひともいましたね。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-10-12 03:01:48
Although they do not appear among strongest candidates, I bet:

Downs for political economy

and

Olson and Hardin for collective action problems.

All of them appear in undergrad textbooks.
 
 
 
ノーベル賞は出鱈目だから受賞しちゃうかもw (おい)
2007-10-12 03:12:25
ゴア氏の映画「不都合な真実」、英裁判所が是正措置要求

 【ロンドン=森千春】英高等法院は10日、アル・ゴア前米副大統領が地球温暖化について警告した映画「不都合な真実」について、政治的に偏向し、部分的に誤りがあるとして、学校での上映に際して是正措置をとるよう求める判決を下した。
 判決言い渡しで裁判官は、グリーンランドを覆う氷が溶けて「近い将来に」水面が7メートル上昇するかもしれないというくだりは、「科学的な常識から逸脱している」と指摘。地球温暖化でアフリカ最高峰キリマンジャロの雪が後退しているという主張も科学的裏付けがないとの判断を示した。ただ、「地球温暖化が人為的な原因で起きている」という全体のメッセージについては、妥当だと認めた。
 英国では、教育省が環境教育の一環として、「不都合な真実」のDVDを学校に配布。英南部ケント州に住む2児の父親が、学校での政治宣伝を禁じた教育法に反するとして、上映禁止を求めて、裁判を起こしていた。
(2007年10月12日0時9分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071011i312.htm
 
 
 
平和賞 (相関研)
2007-10-12 13:30:49
私の恩師だった故Y教授(非公開だがノーベル賞審査員の日本人メンバー)の言。

「スウェーデン科学アカデミー(ノーベル賞の勧進元)は平和賞をノーベル賞とは見ていない。政治は科学ではない。」
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-10-12 19:10:32
ゴアか・・・
しかも温暖化に関して評価されているようですね・・。
 
 
 
このおっさん (まさき)
2007-10-12 19:52:01
環境関係のファンドでしこたま儲けたとのウワサがありますが(私は本当だと思いますが)いかがでしょうか。

 
 
 
ノーベル経済学賞について (aochan7)
2007-10-13 00:39:15
池田先生に素朴な質問です。ノーベル賞が創設された当時には,ノーベル経済学賞なんてありませんでしたね。米国の圧力で創設されたのでしょうか?米国の経済学者の受賞数の多さには異常を感じます。日本に物理学賞が少ないのは,地道な基礎研究ができる環境が少ないと思います。
地球環境問題については, National Geographic Magazine とか 50 Simple Things to Save The Earth (1990's) で早くから指摘しています。まず,米国から手本を見せないと,理念だけで終わります。
個人的にはイノベーションより個人個人のエネルギー消費を抑えることです。電力会社と電気事業協会の原子力計画(プルサーマルの無謀な促進PR&プルトリウムの廃棄の曖昧さ)にはうんざりです。過疎地からの原発からの電力送電ロスと安全コストを考慮すると原発は止めるべきです。(後生の為にも)
 
 
 
Unknown (wood)
2007-10-13 00:40:02
>まさき様
ゴア氏が儲けたって悪いわけではないのでは。ゴア氏がその賞に値するかは別ですが。
 
 
 
設立当初はあまりアメリカ人受賞者が多くない (aochan7=イナゴ?)
2007-10-13 03:07:32
はじめの10年
1969 フリッシュ(ノルウェー)ティンバーゲン(蘭)
1970 サミュエルソン(米)
1971 クズネッツ(露)
1972 ヒックス(英)アロー(米)
1973 レオンチェフ(ソ連)
1974 ミュルダール(スウェーデン)ハイエク(オーストリア)
1975 カントロビッチ(ソ連)、クープマンス(蘭)
1976 フリードマン (米)
1977 オリーン(スウェーデン)、ミード(英)
1978 サイモン (米)
 
 
 
インチキアワード (江戸川アダモ)
2007-10-13 07:56:47
本当に受賞しちゃいましたね。

元々ノーベル平和賞に関しては批判があったし、実際にこれまで受賞したのはいかがわしいのが多い。金大中しかり…

その意味では、ゴアの主張も晴れて「とんでも科学」のお墨付きを得たと言うことでしょうか。ただ、それと同列に受賞したIPCCの心境は内心複雑なのかも。
 
 
 
Unknown (aochan7はおかしい)
2007-10-13 09:00:55
>個人個人のエネルギー消費を抑えることです。

こんな寝言を言うためにPCで電気を浪費することをまず止めることでしょうな。
 
 
 
権威 (ひろりん)
2007-10-13 10:13:33
平和賞は権威はあまりないです。100年単位の評価に耐えるかというと、難しいものがあります。

経済学賞は、どうなんだろう。資金源はノーベルの遺産ではないから、正式にはノーベル賞ではないのですよね。
 
 
 
Re: ノーベル経済学賞について (池田信夫)
2007-10-13 19:16:31
前にも書きましたが、これはノーベル賞ではありません。

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/60916de0a0a359ac33118c5a77994373

それにしても、マンキューのあげているリストを見ても、日本人は1000人中4人(林、青木、清滝、松山)。最高が林文夫さんの174位という状態では、ノーベル賞は永遠に無理ですね。
 
 
 
森嶋 (ひろりん)
2007-10-15 23:46:10
森嶋道夫が存命なら、候補になったでしょうか?もっと古いところでは、安井琢磨あたりですね。

経済数学まで範囲に広げてくれば、伊藤清先生、角谷静夫先生も、良い線なんでしょうね。


一時期、学会をリードした宇沢、根岸、小宮は跡形もないのか??ダークホースには、農業経済論の速水がいたことを思い出します。
 
 
 
Unknown (今年の経済学賞)
2007-10-16 11:33:53
http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2007/press.html

これはBidに入ってない人のようですね。
 
 
 
Unknown (温暖化とノーベル賞)
2007-10-16 13:00:22
The Financial Times article posted in the Austrian Forum implies a relationship between this prize and the global warming movement

"One of its uses for the future will come in environmental theory and policy, areas in which professor Maskin has been active this decade, where the mechanism of and domestic and international regulation will be crucial for its success in preventing global warming and other environmental degradation.

"
 
 
 
英高等法院の話は週刊新潮(10月25日号)にも (おのころ金造)
2007-10-19 18:53:50
 今週発売の週刊新潮にも、英国高等法院の記事が載ってます。
 インターネットをやらない世代にも広く知られるというのは良い事でしょう。
 
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