首都圏放送センター

2008年6月4日 21時23分更新

硫化水素自殺防止で提言へ


硫化水素による自殺を防止するため、東京都の検討会は、相談態勢を充実させたり、インターネット事業者に、自殺予防への協力を呼びかけたりすることを盛り込んだ提言を行うことになりました。

有毒な硫化水素を発生させて自殺を図る人はことしに入って相次ぎ、家族や、周りの住民が巻き添えになって死亡したり、入院したりするケースも出ています。
東京都では、防止策を検討するため、大学教授や医師ら専門家を集めた検討会を緊急に設置して、議論を重ねてきました。
東京都によりますと、東京23区内で、ことしに入ってから硫化水素で自殺した人は40人に上り、そのうち10代から30代が8割以上を占めるということです。
4日の会議では、若者の悩みの相談を受ける態勢をいっそう充実させたり、インターネットで自殺関連の単語を検索した際、相談窓口や自殺防止の情報が表示されるよう、事業者に協力を呼びかけたりすることなどを盛り込んだ提言を行うことが決まりました。
これに対し、委員からは「悩む若者同士が言いたいことを言い合える場を提供すべきだ」などの意見が出ていました。
東京都では提言をもとに、今後、具体策について検討していくことにしています。