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社説

スカイマーク 信頼を損ねた大量運休(6月4日)

 スカイマークが今月運航を予定していた航空便の約一割に当たる計百六十八便の運休を国土交通省に届け出た。

 小型のボーイング737のパイロット二十五人のうち二人が退職し、運航ダイヤが組めなくなったからだという。航空会社がこれほど長期にわたり、大量の運休便を出すのは極めて異例だ。

 世界的にパイロット不足という状況があるにしても、たった二人でこんな混乱に発展するのは、運航体制に無理があるからではないか。

 しかも、ホームページに掲載された運休の知らせには、理由が全く説明されてない。

 公共性の高い航空会社としてあまりに無責任な対応だ。

 スカイマークには、一刻も早くパイロットを確保し、運航に支障が生じないよう万全の策を講じてもらいたい。

 すでに予約・購入している利用者への料金の払い戻しや便の振り替えを徹底するのはもちろんだ。

 運休を予定しているのは四路線で、羽田−旭川線で四十便、羽田−新千歳線で二十四便に及ぶ。道内の利用者への影響は大きい。

 とりわけ羽田−旭川線は就航からまだ一カ月しかたっていない。

 旭川空港にはスカイマーク専用の受け付けカウンターや搭乗ゲートが開設された。だが、旭川市などへの事情説明は行われていないという。

 観光振興にかける地元の期待に背いていると言わざるを得ない。

 スカイマークが航空業界に参入してちょうど十年を迎える。

 この間、安全運航をめぐるトラブルが多発してきた。

 機体の損傷を完全に修復しないまま運航を続け、国交省の特別監査を受けたことがある。点検期限を大幅に過ぎた機体を飛ばしていたことも判明した。

 機内でサービス用のカートが通路に飛び出し、乗客二人が重軽傷を負う事故も起きている。

 その都度、利用者の安全と安心を最優先することを誓ったのではなかったか。今回の運休の発表を見る限り、こうした過去の教訓が生かされているとは言い難い。

 国交省の監督責任も厳しく問われなければなるまい。

 スカイマークは三月期決算で三年ぶりに黒字を計上した。

 コスト削減による低価格の維持で、主力の羽田−新千歳線を中心に利用者が大きく伸びたのが要因だ。

 このために必要な要員の確保ができていないとすれば本末転倒だ。

 安全かつ安定的な運航を早急に実現する。それなくして、利用者の信頼は取り戻せない。

 
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