2008.06.03 Web posted at:  18:42  JST Updated - AP
サイエンス

米国の小児がん、北東部が発症率最多と CDC

シカゴ(AP) 米国における小児がんの発症率を地域別に見ると、北東部が最も高いことが、米疾病対策センター(CDC)の調査で明らかになった。地域的な差が出ることについて、専門家はさまざまな説を打ち出しているが、はっきりしたことは不明。調査結果の詳細は、米小児科学会誌6月号に掲載される。

CDCは、2001─03年に全米で登録した住民の90%にあたる調査結果を分析。その結果、小児がんと診断されたのは、3万6446例だった。

全米で見ると、小児がんを発症するのは子供100万人に166人と、他のがんに比べて低い割合となっている。

しかし、地域別にみると、北東部が子供100万人あたり179人と最も多く、逆に最も少なかったのは南部の100万人あたり159人だった。

中西部と西部は全米平均とほぼ同じく、100万人あたりそれぞれ166人と165人。

男女別で見ると、男の子は100万人あたり174人と、女の子の同157人を大きく上回った。

人種別に見ると、白人の子供は100万人あたり174人で、ヒスパニック系の同164人、黒人の同118人を超えていた。

地域差が出る理由について、複数の専門家がさまざまな可能性を指摘。小児がんに多い白血病やリンパ腫、脳腫瘍には放射線が関係することが多く、原子力発電所やX線装置、ラドンガスなどの分布と関連があるのではないかと意見もある。

しかし、ボストン小児病院のリンゼイ・フレイジャー博士は、公害などの影響もあるとしながらも、がん関連の施設が北東部に多いためではないかと指摘。検査機関が多ければ、それだけ小児がんとの診断も増えると述べ、北東部においては発症数が多いにもかかわらず、死亡率が最も低いことからも、この点を裏付けることができるとしている。

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