2008年05月22日(木)
リニアルート表記“苦渋の選択” 諏訪経由主張の長野配慮 期成同盟会08年パンフ 9都道府県、線でつなぐ
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地図上にルートが表記された従来型(右)から都府県名を記す形(左)に変わったパンフレット |
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東京−大阪沿線九都府県でつくるリニア中央エクスプレス建設促進期成同盟会が作製した2008年版パンフレットの想定ルート図が見直された。昨年まで日本地図上に長野・諏訪経由で大阪に至るルートを記してきたが、08年版は9都府県名を線で結ぶ表記に変更。JR東海が南アルプスで地質調査を行うなど南アルプス貫通ルートが急浮上する一方、長野県は諏訪ルートを主張していて、期成同盟会が“苦渋の選択”をした格好だ。
期成同盟会事務局を務める愛知県交通対策課によると、関係都府県から08年版パンフレットの想定ルートについて、「従来の表記では誤解を与える」との意見が相次いだことから見直しを決定。地図上に表記する方法は「想定ルートが複数ある中で誤解を招くので避けた」(同課)という。
最終的には都府県名を線で結ぶ表記と決めたが、長野県の要望を受け、リニア中央エクスプレス長野県協議会は「甲府−茅野−伊那−飯田−中津川−多治見」ルートを決議していることを注意書きとして盛り込んだ。長野県交通政策課は「従来通りのルート表記が望ましいが、各都府県の意見も聞いた上で新たな表記に同意した」としている。
08年版パンフレットは1万1800部作製。22日に昭和・アピオで開かれるリニア中央エクスプレス建設促進山梨県期成同盟会総会を皮切りに関係都府県で配布が始まる。
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