少年法改正考える 仙台「DJ保護司」講演会

体験を踏まえて講演する大沼さん
 被害者や遺族の少年審判傍聴などを盛り込んだ少年法改正案の問題点を考える講演会(仙台弁護士会主催)が2日、仙台市青葉区の仙台弁護士会館で開かれた。東北地方の少年院で院内放送のDJを務める名取市の保護司大沼えり子さん(51)が多くの非行少年と接してきた経験を語った。

 大沼さんは東北少年院(仙台市若林区)と青葉女子学園(同)、青森少年院(青森県平内町)で流す音楽リクエスト番組を制作し、DJも担当。「誰も面会に来てくれない少年の存在を知り、何かしてあげたいと思って始めた。法が変わったとしても、人間の心を変えるのは人間だと思う」と訴えた。

 少年事件に取り組む弁護士との対談も行われ、大沼さんは少年審判の被害者傍聴について「審判までの時間が短すぎ、少年は罪を自分の中で消化できない。そうした少年の言葉は、逆に被害者を傷つけてしまうのではないか」と指摘した。

 少年法改正案は政府が今国会に提出し、3日に衆院を通過する見込み。日弁連は改正に反対している。
2008年06月03日火曜日

宮城

社会



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