2008.05.31(Sat)

vagina bicycle taxi 

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JALOPNIK
フィンランドのアーチスト、ミモザ・ペールは常日頃こう思っていたにちがいありません。
――この世のモニュメントは男性自身であふれていると。

彼女の言い分はもっともです。でもそれだからといって、ヘルシンキの目抜き通りを週に三度、彼女の体から遊離した巨大なヴァギナタクシーを走らせて対抗するのは、われわれの理解の範疇にはないものと言わざるを得ません。
いろいろな意見はあって然るべきでしょう。議論がなされ、その結果は結局、雄々しく反り立った男性器が好戦的なイメージを表すのに対し、女性器ゆえ反戦というテーマを具象化したもの、といったありふれた結論に収束されるかもしれません。なんといっても彼女はバイクタクシーの漕ぎ手である前に、アーチストなのですから。

有史以来、男性器は彫像においても臆さず露わにされてきました。女性が女性器をシンボライズすることを止める理屈はありません。
ミモザ・ペールに非はありません。ただ、巨大なヴァギナが白夜の街を走るのを見るとき、われわれはちょっとした眩暈を覚えるかもしれません。

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