独白劇を演じる在日3世の蔡さん(左)と舞いで参加する黄さん=名古屋市千種区のコリアンスクールで
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2000年6月15日の韓国と北朝鮮の南北共同宣言から8周年を前に、県内の在日朝鮮人が中心となって韓国の劇団を招き、7、8両日に名古屋市中区の東別院ホールで、イベント「ハナ(ひとつ)になるその日には」を開く。在日の歴史をテーマにした劇やイベントを通じ、共同宣言以降の南北と在日の統一を考える。
来日するのは、ソウルで活動する社会派劇団「トッペギ」の20−30代の若手役者ら10人。県内の在日2、3世らでつくる「6・15共同宣言8周年記念あいちトンポ文化祭実行委員会」が企画し、日本の劇団を介して依頼した。
劇は「ハラボジの必統(ピルトン)(おじいさんの筆箱)」で、強制連行の歴史を伝える在日の老人と孫、韓国から日本へ来た女子大生と日本人記者を取り巻く物語。韓国では2000人以上の観客を動員した。
イベントでは、在日1世の証言を基にした3世による独白劇(1人芝居)も上演。演じる蔡(チェ)一恵(イレ)さん(35)は「1世の歩んできた道を伝えたい。若者と接することで分かり合えればいい」。舞いで参加する黄(ファン)香順(ヒャンスン)さん(37)も「一緒にイベントをすることが意義深い。南北と在日の温度差を埋める交流が大切」と話す。
実行委は「若い世代が在日や統一を考えていることに触れてもらえれば」といい、多くの参加を呼び掛けている。公演は朝鮮語で行われ、日本語訳が映し出される。
7日は午後7時、8日は午後5時開演。入場料2000円(学生、シニア、障害者1000円)。(問)同実行委=電052(387)9111
(石屋法道)
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