【ソウル堀山明子】韓国政府は2日、米国産牛肉の輸入再開問題で、3日にも予定していた輸入再開の官報告示を見送ることを決めた。世論の強い反発を受けたもので、今後の見通しは明らかになっていない。
韓国は4月、牛海綿状脳症(BSE)問題で中断していた米国産牛肉の輸入再開で米と合意。当初は5月15日に告示する予定だったが、国民の反対でいったん延期。その後、仕切り直しして同29日に再開方針を打ち出したが、再び延期に追い込まれた。
韓国内では輸入再開に反対する抗議デモが相次ぎ、与党ハンナラ党の姜在渉(カンジェソプ)代表は2日朝、李明博(イミョンバク)大統領に延期を要請していた。
一方、韓国の有力各紙は2日、李大統領が3日で就任100日となるのを前に世論調査の結果を発表、中央日報によると大統領支持率は19.7%と2割を割り込んだ。東亜日報が22.9%、朝鮮日報は21.2%。2月末の就任直後は50%を超えていたが、4月半ば以後に急落。(盧武鉉、ノ、ム、ヒョン)前政権の末期ですら30%前後で推移しており、政権初期の支持率20%前後は異例だ。
毎日新聞 2008年6月2日 23時07分