奈良放送局

2008年6月2日 21時39分更新

公募キャラは「まんとくん」


再来年に奈良で行われる「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクター「せんとくん」とは別にデザイナーらのグループが独自に公募していたキャラクターは、白いマントをまとったまん丸のシカ「まんとくん」に決まりました。

奈良県内のデザイナーらでつくるグループ「クリエイターズ会議・大和」が2日発表したマスコットキャラクターは、白いマントをまとったまん丸のシカ「まんとくん」です。
埼玉県のデザイナーの作品で、平城京の朱雀門をかたどった帽子をかぶり、白いマントには新たな気持で1300年の節目を迎えるという意味が込められています。
このグループは、賛否両論がわき起こった公式キャラクターの「せんとくん」とは別に独自にデザインを公募し、寄せられた619点の作品から選んだ30点についてホームページと街頭で一般の人から投票を受け付けていました。
その結果、合わせて5万3000票余りが集まり、ホームページで1位、街頭で6位の得票だった「まんとくん」が、メンバーによる審査を経て選ばれました。
このグループの田中功事務局長は、「『まんとくん』と『せんとくん』で語呂がよい。多くの人によって選ばれたまんとくんを大切に育てていきたい」と話しています。グループでは、希望があれば「まんとくん」を土産物やポスターなどに使ってもらうことにしていて、すでに奈良市の一部の商店街が店頭などに飾ることを決めています。「まんとくん」について奈良市内の繁華街で道行く人に印象をたずねたところ、年配の女性は「『せんとくん』はあまり好きじゃなかった。『まんとくん』の方が愛きょうがあってかわいいと思う」と話していました。
孫を連れた男性は、「『せんとくん』の印象があまりにも強かったので、『まんとくん』はかわいいけれど少しもの足りない気がします」と話していました。
また街頭での投票に協力した奈良市の小西通商店街振興組合の井岡正浩理事長は、「かわいいキャラクターに決まってほっとしている。どちらのキャラクターにも活躍してもらって、平城遷都1300年祭を盛り上げてもらいたい」と話していました。
一方、平城遷都1300年祭を主催する「平城遷都1300年記念事業協会」の一柳茂事務局次長は、「『まんとくん』はいわゆる『ゆるキャラ』で、『せんとくん』は強烈な印象のキャラクターです。2つのキャラクターは性質が違うのでけんかすることなく仲良くできると思います」と話しています。