日本人が知らない 恐るべき真実 研究ノート

■d-22-2 日本の最高権力者、検察庁

2006-12-05

引き続き『日本国研究─情報ブローカー日記』より転載させていただきます。

佐藤栄作と田中角栄

1976年、田中角栄元首相が収賄容疑で逮捕されました。世に名高いロッキード事件です。このとき、田中角栄逮捕を阻止しようとする動きがあったことをご存知でしょうか。田中角栄の側近が、当時の法務大臣に指揮権発動を依頼したのです。この「指揮権」と呼ばれる権限は、犯罪の捜査を取り仕切っている検察をコントロールできるものです。これにより簡単に言うと、ある人物を逮捕するかどうかを政治家が決定できるのです。実際に昭和29年の造船疑獄事件では、後の首相佐藤栄作自由党幹事長が、犬養健法務大臣の指揮権発動により逮捕を免れています。指揮権によって、検察庁は行政の支配に服しているのです。

ところが、ロッキード事件の際は三木武夫内閣の稲葉法務大臣が指揮権発動を拒否し、田中角栄は逮捕されました。この一件で、現代にはもはや「指揮権」という不透明な権力は利用できないことが鮮明になりました。その後も佐川急便・リクルート事件などの大型疑獄事件が続きましたが「指揮権」が発動されたことはありません。

政治家は検察の動きを抑制できくなりました。そして政治家は今も昔もスキャンダルには事欠きません。つまり、警察と同じく検察も政治家の生殺与奪権を握っているのです。


調査活動費の闇

元大阪高検の三井環という人がいます。彼は現役の検事だったころに、検察の裏金問題を告発すべく、テレビに出演しようとしたところを検察により逮捕されました。逮捕罪状は、電磁的公正証書原本不実記載・不実記録電磁的公正証書原本供与・詐欺・公務員職権乱用です。小難しい罪状が並びますが、これは検察の「別件逮捕」を雄弁に物語っています。一つ一つの罪状は心もとない、それを罪数で誤魔化しているのです。彼は325日間も勾留された挙句に実刑判決を受けました。

裏金体質は日本の行政組織共通の問題で、それが問題であるとも言い切れない難しい問題ですが、今回の事件の真に恐るべき点、それは検察の裏金問題でなく、内部告発者=検察の意に沿わない人間を簡単に消し去ってしまう検察権力の恐ろしさです。警察の裏金問題の告発者を見てください。口封じ逮捕にまで至っている例は決して多くありません。警察が内部告発防止のためだけに人間を逮捕しても、検察が同意せず、裁判も維持できないのです。この点では、警察権力は検察による抑制が働いているといえます。ところが、検察の方では権力を制限するものは裁判官くらいしかありません。情報掌握力では警察のほうが優れているものの、検察庁は「人間を消す」という権力に関しては警察を上回る無制限の力を持つのです。

最高水準のエリート

法務省。言うまでもなく中央省庁のひとつです。しかし、法務省には他省庁と違う一風変わったシステムがあります。それは職員の局別採用です。一般の省庁のキャリア職員は通常ゼネラリストとして省全体を見渡す幅広さを求められ、多くの移動を経験します。しかし、法務省では各局ごとの狭い職域でキャリア職員を採用しているのです。このからくりは、法務省ではキャリア職員は一定以上に昇進することが不可能であり、検察庁出身の検事が法務本省の課長以上のポストを牛耳っているということにあります。本省のトップである事務次官になるのは、行政組織上は下部機関である検察庁の出身者なのです。検察の力は行政組織からもかなり独立していると考えてよいでしょう。

検事、この司法試験合格者の上澄み層のみが任官できるスーパーエリートたちは、実質的に日本でもっとも力を持っています。

検察で処分者を出すような不祥事がほとんど露呈しない現状はどうみても異常です。現在の日本で不祥事の存在しない組織を想定するのは困難ですから、検察の力がいかに絶大か推察できます。彼らが、日本を「動かしている」かはともかく、「最高権力」を持っていることは確かです。

↓More Information(もっと知りたい方へ)

http://www012.upp.so-net.ne.jp/uragane/

http://blog.livedoor.jp/devlin/archives/13450750.html

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