ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 新潟 > 記事です。

新潟

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

柏崎刈羽原発:安全性未確認のはずが「1月以降運転再開」 東電内部文書か /新潟

 ◇NPO公表

 NPO法人(特定非営利活動法人)「原子力資料情報室」(東京都新宿区)は21日、中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発の運転再開時期などを示した文書を公表した。情報室は東電内部で作成されたと主張し、西尾漠共同代表は「安全性が確認されていないのに再開に向けた計画があるのはおかしい」と批判している。【河内敏康、五十嵐和大】

 情報室によると、文書は「新潟地域における理解活動の展開(案)」と題され、先週末に郵送で届いた。

 文書によると、来年1月以降に順次運転再開と明記。その上で、知事選や柏崎市長選、刈羽村長選(任期満了10~12月)前に、表立った理解活動は行わない▽地震発生から1年となる7月16日には、マスコミの特集記事を意識し、東電の取り組みをPRする--などと記している。

 東電広報部は「公式な文書でなくコメントできない。運転再開時期の見通しが立っていない。地域の理解を進めたい」と説明。同社の別の担当者は「当社で作られた文書かな、という印象がある」と認めたうえで、「社として今後の予定を検討することはあるが、運転再開について確定的なことを言える段階ではない」と話す。

 経済産業省原子力安全・保安院は「スケジュールにとらわれず、原発の安全性を厳格に確認する」としている。

 一方、文書の存在について、地元反原発3団体メンバーの武本和幸・元刈羽村議は「地元感情を逆なでするものだ。(東電は)こういう文書がないと動けない組織だということがよく分かった」と批判している。

 ◇誠に遺憾--泉田知事

 泉田裕彦知事は「県の技術委員会などで議論されている段階で、運転再開に関してこのような検討がなされていることは、誠に遺憾。東京電力に説明を求めるとともに、引き続き議論を進めていく」とのコメントを発表した。

毎日新聞 2008年5月22日 地方版

新潟 アーカイブ一覧

 
郷土料理百選

おすすめ情報