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シンポジウム:養育環境の問題点指摘 里親ら意見交換--県弁護士会 /熊本

 親が育てられない子供に必要な養育環境を考えるシンポジウム(県弁護士会主催)が31日、熊本市であった。慈恵病院が設置した赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)を念頭に、乳児院の施設長や里親らがパネリストになり、子供を取り巻く現状について意見交換した。

 県内では約1900人の子供(18歳以下)が、親の病気や虐待、育児放棄などさまざまな事情で、親元を離れて生活している。

 慈愛園乳児ホーム(熊本市)の鵜川弘行園長が「ここ数年は虐待された子供に加え、発達障害児への対応も施設の課題になっている」と説明した。さらに「児童養護施設の子供には『親がいるのになぜ自分は施設にいなければいけないのか』という葛藤(かっとう)がある。現実を受け入れられないと勉強に集中するのも難しい」と話した。

 県里親協議会の米田早利事務局長は、児童福祉法の改定で、来年から里親を養子縁組目的とそれ以外で区別することを心配し「子供の幸せを考える点では、どちらも変わらない」と強調した。さらに「損害保険に入れないなど、普通の家庭では簡単にできることも里親には壁がある」と問題点を指摘した。【結城かほる】

毎日新聞 2008年6月1日 地方版

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