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新型肺炎終息5周年、シンガポール当局は予防対策を強化

シンガポール2008年06月02日 12:16

シンガポールが新型肺炎(SARS)に見舞われたのは5年前で、238人が感染し33人が死亡した。政府はSARSを含む伝染病への対策を強化しており、保健相の権限も強化した。
 

病院のSARS対策では、公営病院の病床を集中治療室(ICU)に改造する作業が行われている。改造費用は1床当たり10万Sドル(約780万円)ほどで、130の病床が対象。現在あるICUは188室で、稼働率は70%弱。
 

保健省広報官は「病気の大流行がいつ、どの程度の規模で発生するか知りようがない。このためそうした緊急事態に対する能力整備が必要だ」と語った。
 

公営病院の隔離病室は、SARS以前の135室に対し、現在は492室。新型インフルエンザの治療薬とされるタミフルの備蓄は100万錠で、購入に3,500万Sドル(約27億円)を費やした。マスク、手袋は6カ月分の用意がある。
 

SARS患者の収容体制が整っているタントクセン病院では医療従事者が病気休暇をとる場合、症状を申告することを求められ、場合によっては血液、尿を検査のため提出しなければならない。
 

医師は患者経由で病気に感染する恐れがあるためだ。病院の玄関も、伝染のリスクの高い患者は入り口を別にした。

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