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平成20年6月掲載

 


熱中症を予防しよう

体が暑さに慣れていない6月や、急に暑くなる7月から8月にかけて起こりやすい熱中症。熱中症による死亡事故は毎年多発していますが、正しい知識をもち、適切な対処の仕方を知っていれば、熱中症を防ぐことができます。熱中症の予防を心がけ、楽しく安全な夏を迎えましょう。

 

7月から8月の暑い季節に多く発生する熱中症

私たちの体は、血管を広げて外気に体内の熱を放射したり、汗をかいて蒸発させたりして体温の急激な上昇を防いでいます。しかし、気温が高いと体内の熱は放散されず、湿度が高いと汗は蒸発しません。

熱中症は、周りの温度に体が対応することができず、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れ、体温の調節機能がうまく働かないなどが原因で起こります。毎年7月から8月にかけて最も多く発生し、症状が重くなると命へ危険が及びます。

熱中症は、異常に気温や湿度が高い日が続いた場合や、風が弱い、日差しが強いなどの環境で起こりやすくなります。近年、地球温暖化や大都市のヒートアイランド現象により、熱中症の危険性は高まってきています。特に、体調不良の人、高齢者、小児、肥満の人、ふだんから運動をしていない人などは熱中症になりやすいので注意が必要です。

 

熱中症の症状が現われたら、まずは涼しい場所へ移動

具体的に、熱中症の症状とはどのようなものでしょうか。

環境省がまとめた「熱中症環境保健マニュアル」では、熱中症の症状をI度からIII度までの三つに区分しています。

初期のI度では、めまいや失神、こむら返り、大量の汗が症状として現われます。II度になると頭痛や吐き気がしてきたり、体がだるくなったりします。そのままほうっておくと、最も重い症状であるIII度に進み、突然、意識障害やけいれんなどが起こり、死に至ることもあります。

I度の症状が現われた人を見たら、すぐに風通しのいい日陰やクーラーなどが聞いている室内など涼しい場所へ移り、衣服を脱がせて体を冷やし、熱を放散したり、うちわや扇風機などであおいだりしましょう。スポーツドリンクなどの水分を与えることも重要です。そして、必ずだれかがそばに付き添って見守ります。自力で水分の摂取ができないときや、症状が改善しない場合や悪化した場合には、病院へ運びます。

II度やIII度の症状を起こしているときは、すぐに病院へ運んでください。

 

熱中症は予防が大切

熱中症は、日常生活での予防法を知っていれば十分に防ぐことができます。

日常生活で熱中症を予防するための注意は以下のとおりです。

 

(1)暑さを避けましょう

屋外では、日陰を選んで歩いたり、日傘をさしたり帽子をかぶったりしましょう。

 

(2)服装にも工夫しましょう

汗を吸収してくれる吸水性に優れた素材の服や下着を着ましょう。

 

(3)こまめに水分を補給しましょう

暑い日には、こまめに水分補給をしましょう。のどが乾く前に水分補給をすることが大切です。ただし、アルコールは尿の量を増やし体内の水分を排出してしまいます。ビールなどで水分の補給はできません。

 

(4)急に暑くなる日に注意しましょう

熱中症を起こす人は、梅雨明けの7月下旬から8月下旬に多発する傾向があります。体が暑さに慣れ、上手に発汗できるようになるためには時間が必要です。暑くなり始めや急に暑くなる日、熱帯夜の翌日に特に気をつけましょう。

 

(5)個人の条件を考慮しましょう

暑熱環境下では、健康な人でも熱中症になります。前の晩に深酒をした人や朝食を抜いた人、また風邪を引いている人や下痢などで脱水症状の人は熱中症を起こしやすいので、体調が回復するまでは安静にしてください。

 

(6)集団活動の場ではお互いに配慮しましょう

集団で活動する場合には、お互いの配慮や注意も必要です。暑い場所での作業や運動は、こまめに人を交代させるなどして、一人一人がなるべく短時間で済ませるようにしましょう。

高齢者は、体温調節機能の大切な役割を果たしている発汗と血液循環は低下し、暑さに対する抵抗力も少なくなっています。また、のどの渇きを強く感じないため、水分不足になりがちです。高齢者の場合、特にこまめに水を取るように努め、運動前、寝る前にもこまめに水を飲みましょう。さらに、まくら元にも水分を置く、入浴はぬるめで短時間にするなどを心がけましょう。また、屋内でも熱中症は起こりますので、部屋の温度にも気をつけましょう。

 

気温の変化の大きい梅雨の季節は熱中症に注意

熱中症に注意しなくてはならないのは、夏の暑い日だけに限りません。梅雨の合間や、梅雨明けの蒸し暑い日など、気温が急に上昇した日は、体が暑さに慣れていないため、熱中症になりやすくなります。

熱中症について正しい知識をもち、熱中症が疑われる場合には、適切な処置を行えるようにしましょう。

また、外出の際には、環境省の「熱中症予防情報サイト」で、暑さ指数速報などを確認しましょう。

 

「熱中症の予防に関するシンポジウム」の参加者募集

環境省では、平成20年6月30日(月)13時から17時まで、国連大学本部で「熱中症の予防に関するシンポジウム」を開催します。

シンポジウムへの参加は無料ですが、事前登録が必要です。シンポジウムへの参加を希望される方は、「熱中症の予防に関するシンポジウム参加希望」と明記し、氏名、所属、住所、電話番号、入場券の送付先(E-mailアドレスまたはFAX番号)を記載のうえ、平成20年6月16日(月)17時までに申し込み先(E-mail:sympo2008@p-unique.co.jpまたはFAX:03-3545-3610)までお申し込みください。なお、座席数に限りがあるので、申込者多数の場合は抽選となります。詳しい内容などは、ウェブサイトをご覧ください。

 

 

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