【静岡】浜松医療センターを病院法人化に 公社と市の“二重経営”を解消2008年6月1日 浜松市が2010年4月を目標に県西部浜松医療センター(同市中区富塚町)の経営を地方独立行政法人に移行するための基本構想がまとまった。現在センターを運営する財団法人・浜松市医療公社と市の“二重経営”を解消する目的から、市は運営組織としての公社を廃止し、センターの病院組織を法人化する方針だ。 市などによると、市医療公社は県西部浜松医療センターが独立行政法人に移行した時点で運営から撤退し清算完了後に解散する。新たな法人は、公社所属の職員を新規採用の形で再雇用する。センターの運営については、市の病院事業経営委員会や市医療公社の理事会などが併存した状態で意思決定を行っており「組織が二重構造で経営責任が見えにくい」との批判があった。 事業計画に基づく医療サービスの現場責任を独立行政法人が受け持ち、経営面の目標設定や評価を市が行うことで「経営と現業の分離」を徹底したい意向だ。 市医療公社の会計と市の病院事業会計に混在する収支体系も独立行政法人に一本化することで「法人の経営状態や市からの補助金の流れを透明化できる」としている。 市は今夏をめどに独立行政法人の設立に向けた検討組織を発足させ、移行のスケジュールなどを議論する。 県西部浜松医療センターについては、市行財政改革推進審議会(第二次行革審)が市医療公社への赤字補てんのあり方を強く批判し、地方独立行政法人の運営による収益改善を提言した。
|