記事入力 : 2008/06/01 09:03:05
韓国人にとって『三国志』とは
韓国人はなぜ『三国志』に熱狂するのか。仁荷大韓国学研究所のユン・ジンヒョン博士は、「『三国志』は本場の中国よりも韓国でより深く根付いており、『三国志』を外来のものとみなす韓国人はほとんどいない。時代を問わず、過去を通じ現在を照らしてみようとする欲求があるが、韓国ではこれを『三国志』という作品を通じて充足させようとする傾向が強い」と語った。
ユン博士は、『三国志』が特に人気を集めている理由は二つあると見ている。一つは、国権を失った時代のアイデンティティーを歴史を通じ解明しようとする試み。もう一つは、物語そのものの豊かさだ。
ユン博士は「人間には家門や歴史を通じ自己のアイデンティティーを説明しようという傾向があるが、韓国は国を失った経験があり、韓国史の中では容易には扱えず、道も塞がれている。一方『三国志』は、既に東アジア文化圏で共有されている完成された文学であり、また既に世に出ているものを再解釈することで、必要な教訓を容易く見出すことができるようになっている」と指摘、さらに「現在の対処しがたい事件やさまざまな状況について、例を用い説明することができるほどに豊かな物語が盛り込まれている点、また人間が生きていく中で生じ得る多様な力関係を比喩(ひゆ)的に説明することができる内容が多いということも、『三国志』の魅力だ」と語った。韓国の作家たちが絶えず『三国志』の翻訳書を出す理由も、同じ流れの中で解釈することができる。
ホ・ユンヒ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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