サマータイム(夏時間)導入がまた論議されている。来年実施を目指し、超党派の議員が法案提出を目指すという。3月末から10月まで時計の針を1時間進め、職場や家庭などで照明や冷房の節約を図る 7月の洞爺湖サミットを控え、環境保護の話題が随分目立つ。その大切さは大いに認めるが、「地球に優しい」という歯の浮くようなせりふは、時に用心する必要がある 環境破壊を警告する深夜の報道番組が珍しくない。随分と勉強になるが、真夜中の放送は、絵に描いたような資源の浪費ではなかろうか。書店に並ぶ温暖化防止を訴える良書の山は、大量の森林伐採がなければ生み出せない 明るいうちに仕事を終える夏時間は、余った時間を狙うレジャー産業も注目している。よく働きよく遊べ、に異論はないが、電力節約の後に娯楽でガソリンを浪費するのも奇妙である 戦後の一時期導入された後、何度も浮かんでは消えた夏時間である。今度の話も、サミットの宣伝くさい。その後には、解散風が巻き起こるとか。その時にも、地球に優しい議員たちの志が、しぼんでいなければいいが。
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