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1. イントロダクション

この文書は Linux NET-2/3 の HOWTO です。初期の NET-FAQ やそれを引き継 いだ NET-2-HOWTO のバージョン 1.0+ を全面的に書き改めたものです。この 文書は Linux kernel のバージョン 1.0 以上用の新しい NET-2/NET-3 tcp/ip ネットワークコード用に書かれています。

1.1 前バージョンからの変更点

追加:

修正/アップデート:
        ipalias について 1.3.* カーネルに対応
        IPX のついての質問は IPX-HOWTO を紹介

[訳注:v1.x のころは、

              日本語訳 : ぺーちゃん (NBB02702@niftyserve.or.jp)
             校正 : 山本昌利@NEC (yammasts@mcd.yh.nec.co.jp)
                  : VIC (GAA00714@niftyserve.or.jp)

の皆さんが翻訳されていました。

v.3.x では、原版も全面的に改稿されているようなので、こじま
(isle@st.rim.or.jp) が新ためて 0 から翻訳しました。そのため、以前の日
本語版に比べて、校正も内容のチェックも不十分だと思います。また、SLIP 
回りについては詳しく書いてありますが、訳者は実際に使ったことがないので、
大きな勘違いをしているところがあるかも知れません。おかしなとこに気づい
た方は御気軽に訳者まで連絡ください。]

1.2 Linux 用ネットワークコードの簡単な開発史

Ross Biro <biro@yggdrasil.com> が最初の Linux kernel 内部 のネットワーク用コードを書きました。彼は、イーサネット用のドライバは Donald Becker <becker@cesdis1.gsfc.nasa.gov> 作のものを、 SLIP 用のドライバは Laurence Culhane <loz@holmes.demon.co.uk>作のものを、D-Link のドライバは Bj0rn Ekwall <bj0rn@blox.se> 作のものを利用していました。

その後、ネットワーク回りのコードは Fred van Kempen <waltje@hacktic.nl> が引き継ぎ、Ross のコードを元に NET-2リリースに発展させました。NET-2 コードはその後もいくつかのバージョ ンアップが行なわれ、最終的には Alan Cox <iialan@iifeak.swan.ac.uk> が NET-2 のコードを徹底的にデバッグ して、最新のカーネルに取りこまれるように安定させました。このコードは元々 NET-2D(ebuggued) と呼ばれており、Linux 1.0 がリリースされる 少し前に標準のカーネルに取りこまれるようになりました。

PPP は Michael Callahan <callahan@maths.ox.ac.uk>Al Longyear <longyear@netcom.com> がサポートし、最初はカーネル のパッチとして、後には標準のカーネルリリースに取りこまれるようになりま した。

最新のコードは NET-3 と呼ばれるバージョンで、多くの修正や機能強化が行 われていますが、基本的には カーネルの 1.1.5 以降のバージョンで同じコー ドが利用されています。

Alan は IPX や AX.25 モジュールと言った機能を加え、 Florian La Roche < flla@stud.uni-sb.de> はネットワーク用アプリケーション の最新版を作成しています。

新部裕は PLIP ドライバを機能強化しました。

Jonathan Naylor は AX.25 コードの開発を引きつぎ、NetRom を含む多くの機 能を追加しました。

その他、大勢の人々がバグの修正やアプリケーションの移植、デバイスドライ バの作成に協力しています。


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