2006年 04月 02日
(読売 06・3・31) http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060331it01.htm 2004年5月、在上海日本総領事館の館員(当時46歳)が自殺した問題で、館員が中国の情報当局から外交機密などの提供を強要され、自殺するまでの経緯をつづった総領事あての遺書の全容が30日判明した。 本紙が入手した遺書には、情報当局者が全館員の出身省庁を聞き出したり、「館員が会っている中国人の名前を言え」と詰め寄るなど、巧妙かつ執拗(しつよう)に迫る手口が詳述されている。 中国側が館員を取り込むために用いた中国語の文書も存在しており、これが、日本政府が「領事関係に関するウィーン条約違反」と断定した重要な根拠となったこともわかった。中国政府は「館員自殺と中国当局者はいかなる関係もない」と表明しているが、遺書と文書はそれを否定する内容だ。 自殺した館員は、総領事館と外務省本省との間でやり取りされる機密性の高い文書の通信を担当する「電信官」。遺書は総領事と家族、同僚にあてた計5通があり、パソコンで作成されていた。 総領事あての遺書は計5枚の長文で、中国側の接近から自殺を決意するまでの経緯が個条書きで記され、最後に「2004年5月5日」の日付と名前が自筆で書き込まれている。 それによると、情報当局は、まず03年6月、館員と交際していたカラオケ店の女性を売春容疑で拘束。処罰をせずに釈放し、館員への連絡役に仕立てた。館員は同年12月以降、女性関係の負い目から当局者との接触を余儀なくされた。接触してきたのは「公安の隊長」を名乗る男性と、通訳の女性の2人だった。 館員は差し障りのない話しかしなかったが、04年2月20日、自宅に届いた中国語の文書が関係を一変させた。文書は、スパイの監視に当たる「国家安全省の者」を名乗り、「あなたか総領事、首席領事のいずれかと連絡を取りたい」と要求。携帯電話番号を記し、「〈1〉必ず公衆電話を使う〈2〉金曜か日曜の19時―20時の間に連絡せよ」と指定してあった。 館員は「隊長」に相談。すると約2週間後、「犯人を逮捕した」と返事がきた。文書を作った者を捕まえたので、問題は解決した、との意味だった。館員はこの時初めて文書は「隊長」らが作った可能性が高く、自分を取り込むためのでっちあげと気付いた。遺書には、「(文書は)彼らが仕組んだ」と悟った、と書いている。 「犯人逮捕」を期に、「隊長」は態度を急変。サハリンへの異動が決まった直後の同年5月2日には「なぜ(異動を)黙っていたんだ」と恫喝(どうかつ)した。「隊長」は、総領事館の館員全員が載っている中国語の名簿を出し、「全員の出身省庁を答えろ」と詰め寄った。「あなたは電信官だろう。報告が全部あなたの所を通るのを知っている。館員が会っている中国人の名前を言え」と追い打ちをかけた。 最後には、「今度会うとき持ってこられるものはなんだ」と尋ね、「私たちが興味あるものだ。分かるだろう」と迫った。 約3時間、恫喝された館員は協力に同意し、同月6日午後7時の再会を約束した。館員は、「隊長」は次には必ず暗号電文の情報をやりとりする「通信システム」のことを聞いてくると考え、面会前日の5日に遺書をつづり、6日未明、総領事館内で自殺した。遺書には「日本を売らない限り私は出国できそうにありませんので、この道を選びました」などとも記している。 「領事関係に関するウィーン条約」は第40条で、領事官の身体や自由、尊厳に対する侵害防止のため、受け入れ国が「すべての適当な措置」を取るとしている。遺書の内容は具体的で、それを裏付ける中国語文書も存在しているため、中国側の条約違反の疑いが濃厚だ。 ◇ 外務省の鹿取克章外務報道官は30日夜、上海総領事館員の遺書の内容が判明したことについて「本件は、館員のプライバシーにかかわるので、コメントは差し控えたい」と述べた。 by sakura4987 | 2006-04-02 14:11 | ■感動の話・誇れる話
|
アバウト
検索
カテゴリ
■マスコミ全般
■マスコミ(NHK) ■マスコミ(朝日新聞) ■大東亜戦争・東京裁判関連 ■南京大虐殺について ■領土(尖閣・竹島・北方等) ■人権・同和・子供の権利 ■介護・年金・少子・高齢問題 ■公明党・創価学会 ■北朝鮮関連・拉致など ■国旗・国歌 ■夫婦別性問題 ■教育(教育基本法・愛国心) ■教育(ゆとり・学力低下) ■教育(読書・国語・英語) ■教育(歴史・教科書問題) ■教育(子育て・家庭、道徳) ■教育(日教組問題) ■宗教・心・精神 ■感動の話・誇れる話 ■我が国の現状(情けなさ) ■御皇室・神話・建国 ■治安・犯罪・暴力団など ■医療・福祉行政について ■男女共同(性教育・家庭科) ■靖国神社 ■抗議・要望先 ■憲法問題 ■国際問題・国連問題 ■経済・税金・産業・宇宙 ■政治家・官僚関連 ■支那関連 ■韓国問題 ■自衛隊・軍隊・防衛問題 ■自殺について ■脳死について ■国家のあるべき姿 ■環境・食料問題・農業 ■提言:凛とした風を! ■日本人としての生き方 ■中東情勢について ■民主党について ■在日関連資料 ■日韓併合について ■中国人・朝鮮人強制連行 ■戦後賠償について ■遺棄化学兵器 ■従軍慰安婦問題 ■外国人参政権問題 ■過激派・左翼の実態 ■請願・決議の文章 ■スパイ事件・情報機能 ■台湾問題 ■ロシア関連 ■731部隊 ■支那事変全般 ■自由民主党 ■アメリカ事情 ■無防備宣言 ■地方自治体について ■外務省の醜態 ■高金素梅 ■ODA関係 ■東アジア共同体 ■裁判所・弁護士の異常 ■共産党・社民党 ■上海協力機構 ★その他 ★★講演用-重要資料 ■朝日社説・天声人語 ■人権擁護法案 ■ネットワークの成果 ■南シナ海 ■対馬 ■太平洋島嶼国 ■エネルギー・資源 ■民主化運動について ■インド関連 ■中南米関連 ■教育行政全般 ■アフリカ関連 ■東南アジア関連 ■朝鮮総連関連 ■核問題 ■日経新聞・社説 ■毎日新聞・社説 ■読売新聞・社説 ■共同通信社 ■TBS ■産経新聞・社説 ■朝鮮人の恨めしさ ■フリーター・ニート ■外国人労働者・移民問題 ■地方分権問題 ■現政権の動き ■APEC・ASEAN ■オーストラリア関連 ■EU関連 ★明治維新 ■自治基本条例 ■ヨーロッパ関連 ■日本海呼称問題 ■健康には ■ユニバーサル社会基本法 タグ
我が国の情けなさ(280)
◆講演会-資料集(191) 売国奴たち(146) データ・世論調査など(126) 教育の愚かさ(117) 少子化問題(84) 東京裁判(81) 抗議・要望先(72) 支那人の恨めしさ(59) 竹島(54) 東シナ海・ガス田(51) 支那・軍事力(45) 支那の外交(43) 支那・侵略の戦略(42) 中央アジア(29) 支那・スパイの活動(28) 支那・環境問題(24) 支那・宇宙開発(13) ネットワークの成果(11) 同性愛(10) メモ帳
ライフログ
エキサイトブログ
以前の記事
2008年 05月
2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 ネームカード
最新のトラックバック
うわさのキーワード
|