アニュアルレポート
乳房健康研究会 アニュアルレポート2007 〜乳がん検診を身近なものに〜
乳がん検診率アップを目指して
 いま日本女性の20人に一人が乳がんにかかるといわれ、なくなる方は増え続けています。乳がんは予防する事はできませんが、早期発見であれば90%以上が治癒します。早期発見は知識さえあれば可能です。自己検診をおこない、精度の高いマンモグラフィ検診が受けられると、より早期発見率は高まります。
  2000年春、私たちは乳がん早期発見による死亡数低下を願い乳房健康研究会を組織しました。セミナー、出版、ピンクリボンバッジ運動、ウオーク&ラン大会など社会性の高い事業活動が評価され、2003年2月、日本の乳がん啓発団体で初めて特定非営利活動法人(NPO法人)の認証をうけました。
  早期発見のために必要な乳がん検診の受診率が低い理由を探るため、2002〜3年に自治体と一般女性対象に調査を実施しましたが、この種の調査は前例のないもので非常に重要な結果が得られたと高く評価されています。この調査が、40歳以上の女性にマンモグラフィ検診の導入を義務づける2004年の厚生労働省の指針や自治体での乳がん検診の向上にも大きく寄与したものと考えます。
乳がん検診をもっと身近なものに
 ここ数年、乳がんをとりまく状況は大きい変化がみられ、少しずつではありますが、ピンクリボン活動が世に知られるようになってきましたし、マスコミの報道や、厚生労働省のがん検診に関する指針の変更などもあり、一般的にも乳がんに対する関心もかなり高まってきていると実感しています。
  乳がん早期発見のためには、乳がん検診の充実と受診率の向上は最重要かつ急務の課題です。2005年の乳がん検診の実態調査(対象:一般女性、自治体、都道府県、健康保険組合)では、女性たちの検診受診率が低く、乳がんをまだ他人事と捉えていることが浮き彫りになりました。そこで2006年は、一人一人の女性が乳がんを自分のこととしてとらえるよう、意識向上のための活動に重点をおきました。また、調査から職域検診の重要性が増していることもうかがえましたので、産業保健師・看護師など職域検診に携わる専門家の育成にも取り組みました。
  2007年はこれらの活動をさらに推し進めるとともに、乳がん検診受診率向上のために、国や自治体などの支援強化に向けても働きかけてまいります。
  乳がん早期発見のための活動にご理解・ご支援いただければ嬉しく存じます。個人、団体、企業、自治体、国が手を取り合ってピンクリボンの旗の下、一大キャンペーンをすすめてまいりましょう。

特定非営利活動法人 乳房健康研究会 理事長
霞 富士雄

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