オープンソースソフトウェアって
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...いったいなんなの?という、疑問が、関わるたびに深まっていくのだけど、今回、Linux World Expo の OSSパビリオンに参加してみて、ひとつ確認できたことがある。
それは、オープンソースソフトウェアとは、要するにソースコードがオープンなだけなのだ。ということ。これは、どういうことかというと、ソースコードを読める開発者にとっては、オープンな世界だけど、我々ユーザにとっては、現時点ではまったくオープンではないということなのです。だってプログラムわかんないもん(笑)。
じゃ、開発者じゃない私がオーブソースソフトウェアに関わるメリットってなんなの?言い換えると、一般ユーザがオープンソースを利用するメリットって何なの?ただ、無料で使えると言うだけならば、あまりにもリスクが多すぎる。サポートの保証がない。セキュリティホールが見つかっても、すぐにパッチが出るとは限らない。
1月に初めて、MODxのセミナーをやるときに、MODxの創始者のひとりであるライアン氏(なんでライアンていうかなあ... 笑)、メッセージを送った。ライアン氏のその時の返信の中に、我々は、もっとオープンにしたい。すべてのヒトにオープンにしたい。と、語っていたのですが、私は、その時に、意味がわからなかったのです。あ、こうも言っていました。我々は、フィードバックを受け入れる姿勢にあると。
で、なんでそんなこと強調するのかなあって思ったんだけど。わかったんです。その意味が。昨日やっと。もし、昨日の.orgパビリオンでのできごとが、そのまま日本のオープンソースソフトウェア界の現状であり、また、それは、世界のオープンソースソフトウェア界を反映しているのだとしたら。
ライアン氏は、限られたヒトだけが使えるものではなく、万人にとってのソリュージョンでありたいと言ったのです、開発者以外のユーザの声を聞きたいと。
開発者には、ユーザが不便に感じることが理解できないところがある。たとえば、MODxのインストーラは、マルチ言語にも対応して、良くできているんだけど、インストールを日本語で進めていっても、最初のログインのところで、英語に戻され、ログイン後、もう一度日本語の選択をしなければならなかったり。していたのだ。で、開発するヒトは、それを別に何とも思わない(ようなのです)。けれど、ユーザからしたら、なんで、インストールの時、一度日本語を選んでいるのに、またわざわざ、英語から日本語を選び直さなきゃならないの?と思うわけよね。
だから、それを何度か提案してきた。それで、やっと、最近、取り入れられたのだ。私が、ユーザの視点からすると、ということを強調したから?かどうかはわからないけど。でも、ライアン氏がユーザの声を聞きたがっているのは確かなのです。その点、からすると、MODxは、エンドユーザにも開かれかけているオープンソースソフトウェアとも思える。もともと、管理画面や、ドキュメント管理・作成などが、ユーザ視点で作られていると感じられた。だからこそ、選んだとも言えるんだけど。
そして、コアチームでも、ライアン氏のように、ユーザよりの考え方をするヒトと、いいんじゃん、オープンソース(開発者のものだけ)ってだけで。という人たちがいる(ようだ)。けれど、私は思うけど、もし、そのアプリケーションを普及させたいのだとしたら、開発者のものだけであっては絶対に普及はしない。
それは、たとえて言うならば、ライブで、出演者だけがいて、観客がいないライブ、とか、あるいは、単なる出演者の自己満足(マスターベーション)で終わるライブ(ライブとは言わないんだけどね。こういうのはほんとは)、と同じことなのだ。で、誰が、他人のマスターベーションを見て楽しいと思うだろうか。
でもなあ。最近は、出演者のマスターベーションをみて、いっしょにエクスタシーを感じる観客もいるんだよな。。音楽業界も変わったです。でも、私はそういうのはごめんだけどね。
まあ、そういう感想ですね。現状のオープンソースソフトウェアってものが、昨日の.orgパビリオンに象徴されているのだとしたら。
私は、セミナーの講師と、パネルディスカッションという名の実は、あれなんだったんだよ?というような、企画に参加したんだけど。私自身、音響にある程度知識があったり、イベントの企画をしたり、演出したりなんかもするので、ああいう、企画力のない、イベント(とは呼べないんだが)、に参加するのは大変苦痛であった。でも、それが、今の日本のオープンソースソフトウェア界の現状なのか?
あれをオープンソースソフトウェアって思ってるなら、サイトのまる写しをする会社が出てきても、まったくおかしくない気もした。私は、ごめんだ。もし、昨日のあのノリが、オープンソースソフトウェア界を象徴するのだとしたら、私は関わりたくない。
私は、単純にMODxが好きなだけであって、オープンソースソフトウェア界(現在の)には、興味がない。ということがはっきりした。モデレータやっててなんですが。。でも、モデレータやめるのも自由だし、モデレータやめても、MODxは、使い続けると思うし、コアチームとも関わっていくと思う。ひとりのユーザとして。
私は、もしMODxが有償になっても使い続けると思う。それほど、ユーザ視点から見ても、すぐれたソフトなのだ。有償サポートはじめようかな。。モデレータやめて。。それもおもしろいかも。おそらく、それを求めるヒトはいる気がする。たとえ有償であっても、MODx教えてほしいと思っているヒト達が。今は少なくても、今後は、増えるだろうと予測できる。
そうそう。きのうの、パネルディス....ああ!後ろに、パネルがあったら、パネルディスカッションだとおもっていたのか、あの企画者は。それはねーだろ。。そのパネルディスカッションという名のなんだかわからない企画の中で、ユーザ視点で、一番安心して聞けたのは、net commons だった。しゃべってるヒトも知的で立派な人に見えたし。この人が進めるアプリなら使っても良いかなという気になったのだ。MODxのパネラーとしていて、参加していてナンですが。。(笑)。
で、私は申し訳ないが、途中でやる気をなくしてしまったのです。その企画力のない企画に。。もともと、そこには腹立ってたんですけどね。そんなわけで、笑い取るくらいであとはテキトーにやってしまいました。
セミナーのできは、自分の採点基準関からすると50点くらいでした。マイクの感度が悪いし(それは私のせいではないけど 笑)。でも、なんとなく、参加したいと思って参加したのではなかったので(それは来てくださった方にはとても申し訳なかったと思う)、中途半端な講義になってしまった。それは、反省すべき点と思っています。そんな中途ハンパな講義をするくらいなら、はじめから引き受けなければいいのですから。
次回は、7月26日。WebSig 24/7 で、1時間のレクチャーがあります。これは、きちんとこなしたい。後は、勉強会をやりたいですね。すでにMODxを利用されてるユーザさん対象に。こちらは、有償と考えていますが。おいくらくらいなら、参加したいですかね?こういうのは、ぶっちゃけて、聞いた方が良い気がします。オープンと言うことで(笑)。
それにそういう勉強会をすれば、ユーザが何を求めているかを聞き出すことも出来る。そして、それを本家にフィードバックすることができるのだ。