半世紀にわたり日本航空(JAL)のシンボルマークだった「鶴丸」が31日、姿を消した。翼を円形に広げた優雅な赤い鶴を垂直尾翼にあしらったボーイング777が羽田-伊丹間を往復し、飛び慣れた大空に別れを告げた。
「鶴丸」のデビューは、JALが国際線強化やジェット機導入を控えていた1959年。以来、「スピード感と日本の伝統」をコンセプトにしたデザインは、世界を駆け回る日本人の心のよりどころだった。1日からは日本エアシステムとの経営統合(02年)で登場した、太陽をモチーフにした新マークにすべて置き換えられる。
観光客や飛行機ファンらでほぼ満席となった鶴丸の最終便は、歴代の制服を着た客室乗務員らに見送られて羽田空港を飛び立った。【太田圭介】
毎日新聞 2008年5月31日 19時48分(最終更新 5月31日 19時55分)