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チベット人歌手、中国・四川大地震支援に (1/2ページ)
中国・四川大地震で被災した子供を支援しようと、大阪在住のチベット人歌手、バイマーヤンジンさん(40)が、ホームページで募金の呼びかけを始めた。チベットでは、中国政府による弾圧が続くが、ヤンジンさんは「つらいのは皆同じ。苦しんでいる人を差別するほど、人間はちっぽけなものではない」と民族を超えた支援を訴えている。
14年前に来日したヤンジンさんは、歌手としてチベット民謡のコンサートを行うかたわら、講演活動で全国を回り、チベット族の文化や習慣を紹介。収益や募金などを使い、チベット自治区や四川省に住むチベット族の小中学校を建てる活動を続けてきた。
これまでの活動は同じチベット族のためだった。しかし今回は、「命の大切さ、子を失った親の悲しさは同じ。チベット族、漢族、少数民族など民族を区別することは間違っている」と、民族を超えた支援に立ち上がった。
四川省に住むヤンジンさんの家族によると、山間部の村の住居や学校の多くは、倒壊するか使用が困難な状態。余震を恐れ、児童やお年寄りは野外でのテント生活を余儀なくされているという。
ヤンジンさんは「政府の目の届かない子供たちを一人でも多く助けたい」と、5月15日からホームページで募金活動を開始。自らも100万円を寄付した。これまでに「被災地出身のヤンジンさんに思いを託したい」と、主婦ら約50人から計約100万円が集まっているという。
募金は小中学校の再建のほか、学費の支援や子供たちの医療費にも充てられる。ホームページはhttp://www.yangjin.jp/。(本間英士)
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