経営再建中の銚子市立総合病院について、岡野俊昭市長は30日の記者会見で「一般会計の財政状況から、病院の公設民営化も検討せざるを得ない」と述べた。岡野市長は、これまで「公設公営」を主張していた。
同病院の07年度末の累積赤字は約16億円に上っているが、岡野市長は「財政状況から9億円以上の支援は無理」と説明。民営化については「既に病院側に伝えてある」とし、病院存続への全面協力を表明している県の意見と、外部コンサルタントの報告を参考にし、6~7月中に運営の方向性を決める方針を示した。
同病院の常勤医は、06年4月に35人、今年4月に17人と大幅に減少し、呼吸器科、産科などが休診している。6月末には外科医2人のうち1人が退職し、「6月1日からの外科の新規入院や予定手術を中止」「7月からは急患を含むすべての外科入院を中止」などを余儀なくされている。【新沼章】
毎日新聞 2008年5月31日 地方版