私、悪いことした。いや、しそうになったin北京
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娘が「頭暈」（頭がフラフラする）と言う。それで昨日子ども病院に行った。私は「内科」でなく「神経科」で診てもらいたかったのに、10時半に着いた時には受付が終わっていた。午後もなし。私が朝一番で行かなかったのは、道が混むから。でも診てもらえないんじゃ、しょうがない。今日は息子を小学校に送り、その足で病院へ行った。着いたのが8時半。
「今日の受付は終わり。今並んでいるのは午後の分」。「えっ？」8時半で受付が終了しているとは納得いかない。ここで「日本人です」と言う。「外国人だ」というと丁寧に説明してくれる。神経科など特殊な科は6時から受け付けているから、番号がすぐなくなってしまう。その8時半の時点で並んでいる午後の分は11時半から受付る。えっ？3時間も並ぶの？
諦めた。でも明日6時から並ぶわけにはいかない。だってうち、母子家庭で息子を一人で置いておいて学校へは一人で行ってねというワケにもいかないし、いっしょに病院で並ぶわけにもいかない。
そこへやってきた。一人のワルが。病院の入口に書いてある。こんなワルがいたら通報（中国語は「報警」）してくださいと。
ワルには二種類あって、「医托」と「号販子」。
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中国語で知りたい人はここへ。 医托，是被某些不法医院雇傭来的，它們的職責是遊説患者到不法医院去治病。 日本語で詳しく（最近「kwsk」って、私と干支が一緒の知識分子がネットスラングを書き込んでたな）知りたい人は辞書には載っていない中国語新語情報へ
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コンサートやスポーツの試合の券を売るダフ屋は「票販子」、病院で朝から並んで番号をとっておいて、高く転売するヤツらは「号販子」。
で、「号販子」が私に話しかける。「何科だ？」。「神経科」。「オレは番号持ってるよ」。そのかかりたい医者というのが「特需専家」と言って、普通の先生より地位も高けりゃ値段も高いという医者なのだが、普通に並んでも70元（1元＝16円）。自分の手間賃は150元だから、計220元だという。「何しろ、オレは3時から並んだんだからな」。夜中の3時から並ばないと診てもらえないワケ？または午前中3時間並んで、午後診てもらう？そのシステム、おかしいだろ！
私は何度も聞いた。どういうことなのか。そして日本にいて日本人と話すなら絶対相手に言わないであろう質問：「我怎麼相信イ尓口牙？」（私はアナタをどうやって信じたらいいの？）そのあと私は勇気を出して決断した。「OK」と。
そこでその人が仲間に携帯で電話する。すると、その専家の先生の名前がタイプされた用紙を仲間が持ってくる。「受付をするから金出して」と言われる。「私が行くんじゃダメなの？」と私。「一緒に行こう」。
この「号販子」は朝番号をもらうときに、自分の名前で受け取っている。私の持っているカルテ（ノートになっていて、これは病院保管でなく、個人保管）の名前は静香。受付の人が「なんで名前が違うの？これは受理できません」と。「号販子」が焦って言う。「これはこの子の舅（おじ）の名前だ」。「本人じゃなきゃダメです」。
「号販子」は稼ぎたいから、「じゃあ、オレの名前のカルテを作ろう」と提案する。もう限界だ。私が「太複雑！算了」（もう複雑だから、いいです）と断り、去った。なんかやっぱりイケナイことしてんだし。
それにしても「号販子」ってこれで稼いでんだろうから、これまで自分の名前でどうしてたんだろう？今日初仕事じゃないだろうな？因みにその時間に午後の受付のために並ぶ行列ができていたわけだが、その「号販子」は私とのやりとりを終えて、その列の一番先頭に椅子に坐って並び始めた。
ここで帰ったらダメだ。「内科」に行こう！普通の内科が4元、専家7元、特需内科70元（←これだけ並ぶ必要あり）の7元に行った。採血検査、心電図、すべて問題なし。先生が「メガネは合っているの？」。ギクっ。眼科にずっと行ってない。私ね、何年ぶりかに「母親失格かも」って反省したよ。メガネの検査にずっと行ってなかった。ダンナに言ったら怒られるわ。案の定、左がかなり悪くなっている。左右の見え具合が違ったら気持ちも悪くなるわな。また数日後、眼科に再検査に行って、それで……娘のフラフラが治るかはわからない。
内科の先生に言われたが、「目も問題なかったら、心臓科へ行って」。心臓科、それも並ばなくてはならない。もう本当にメンドくさくて、ぞっとする。
並んでいる皆様。
追：この記事、ちょっとマズイと思うので、数日後に非公開にしようかと思っている。
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