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耳に残ることば

ウォロ&ノロ①

  • カテゴリー:遊・学
  • 都道府県:東京都
  • 投稿日:2008年04月27日 10:05
  • 投稿者: 斉藤睦 さん(東京都)
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昨日、元朝日新聞記者で今は大阪大学大学院教授の大熊由紀子さんが
呼びかけた会合「縁(えにし)の集い」に出掛けてきました。

その会合でウォロ&ノロの言葉に出会い、
胸打たれたので、それを日光・結構レポートとの間に、差し挟みましょう。
「日光・結構」も「縁の集い」も、すべては根底でつながっているのですから。

この会合、大熊さんが追いかけている「福祉」(かっこつきなのは、
狭い意味の福祉とはちょっと違うという意味)の分野で
大熊さんが出会い、メルマガを送信している人たち
(恐らく千人近いのでしょう)の年に一度のシンポジウムです。

この日は、集う顔ぶれがすごかった。
登壇者には尾辻秀久元厚生労働大臣
堂本暁子千葉県知事
樋口恵子高齢社会を良くする女性の会理事長
岩田喜美枝資生堂副社長
内多勝康NHKアナウンサー

会場には、
『おひとりさまの老後』の上野千鶴子東大教授
『痴呆性老人の世界』をはじめ感動のドキュメント映画をつくった羽田澄子監督
浅野史郎元宮崎県知事・・

そして、敬愛する辻哲夫さん。
辻さんは厚生労働省の前事務次官であり、当然外部団体に天下り先が用意されていたはずなのに、
そうはせず、田園調布大学の教授になられた。

でも、私がすごいというのは、何も肩書きや著名人が出そろった
とかいうことではない。

みんなが平場にいて、東大教授であろうと元事務次官であろうと
私のお隣の千葉県障害者家族会代表の寺尾直宏さんであろうと、
みんなが個人の言葉で話していること。

私たちはよく、「個人的な問題ですみません」などといいますが、
「個人的な問題」こそが原点なんだということが、
今回はよくよく胸に沁みました。

たとえば、尾辻元厚生労働大臣はこう言います。
「経済財政諮問会議のことは、本当に悔しかった。
民間経済人2名、大学教授2人の前で、この4人が1人10分以上ずつ、
私に社会保障費を削れという。
この4人に福祉の現場の何がわかるのか。
少なくとも一人ひとりの意見に対して反論させるのが、ルールだろう。
4人から一方的にいわれ、私に与えられたのは時間がないので、
10分で意見をどうぞ。
国の借金を返し、プライマリーバランスを早期にゼロにする必要はわかる。
でも、2002年から5年間に社会保障費を1兆1000億円、
一年間に2200億円の社会保障費を削ったら、どうなるか。
日本をアメリカと同じ自己責任の国にする方向は間違ってないのか、
その議論がまるでされなかった。
ただ削れという数字の要求に反論の時間が与えられなかった。
あんな議論でよいはずはない。そのツケが今回ってきている。
だから、悔しい」

この経済諮問会議のいきさつは、大熊由紀子さんの以下のHPに詳しい。
この尾辻さんのメッセージは、泣かせる。
http://www.yuki-enishi.com/messages/messages-20.html

資生堂副社長の岩田喜美枝さんは、娘さんが産科医です。
「娘が病院を休む日は一年間で、お盆のたった3日間だけ。
だから私が娘と会えるのが1年に3日だけです。
こんなことが続いていいわけがない。
資生堂ではワーク・ライフ・バランスといっているけど、
そんなことが夢想だにできない職場が、医療の現場です」

あらら、またしても、終わらない・・ので、続きがあるのですが、
タイトルにつかったウォロ&ノロ、これが実に、面白い。

この言葉を紹介している大熊由紀子さんの『恋するようにボランティア』から、抜き書きしよう。

“「ボランティアでお願いします」は日本ではふつう「タダでやってね」という意味です。
でも英語のボランティア、北欧語のフリヴィリには「無料で」という意味はまったくありません。
語源はラテン語のウォロ(volo)
「喜んで~にする」「進んで~する」「志す」という意味です。
ラテン語の研究者によると「いやいや~をする」という意味の(nolo)と対になっていて、
ウォロには命令形がないのだそうです。

「ボランティア」の日本語訳の中で私がもっとも素敵だと思うのは、
「ほっとかれへん」「がまんでけへん」
日本のボランティア推進組織の老舗中の老舗、大阪ボランティア協会事務局長の早瀬昇さんの訳です。
ボランティアの「ボル」は、火山を意味するボルケイノと同じで、
中から噴き出してきて止めようとしても止められない思いを表わしているといわれます・・・”

ボランティアは火山と同じ。止めようとしても、止められない。
耳に残る言葉です。

写真は 経済財政諮問会議を糾弾する尾辻秀久さん
    浅野史郎さん。次の選挙で勝つぞぉのVサイン?
    ボランティアを「ほっとかれへん」「がまんでけへん」と
    訳した早瀬昇さん。さすが、いてまえの大阪人センス!。



コメント 

5件のコメントがあります  最新3件表示

斉藤睦 さん(東京都) 2008年04月28日 05:31
ぎいやん
結果を求める、けっか、けつか、けつって、お尻のことぉ?
何言って、けつかるねん?
もっと、真面目に、ブログしよ。

舟越隆裕さん
先日は、“進んで日光の観光をして”くれたのだと思います。
“いやいや観光案内をする”のでは、人生、楽しくないですものね。
お互い、ノロノロじゃなく、ウォロウォロの人生、めざしましょうね。
松本 由利 さん(長崎県) 2008年04月28日 07:00
ほっとかれへん!がまんでけへん!とは名訳ですね。
ボランティアとは熱い心が動くことで、安く上げようという冷たい打算では動きませんね。
ところで、浅野さんに『ぶらっと!3号』を差し上げたのですが。
斉藤睦 さん(東京都) 2008年04月28日 07:21
松本由利さん 
ウッ・ワッ・ツッ・・
ぶらっと3号持参を思いつかなかった。
浅野さんが来るのも知らなかったんだけど・・っても、
こりゃ、ぶらっと、落第生ダワネ。廊下で、バケツだわ。

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