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【滋賀】

院内助産所に初の産声 産科医不足の彦根市立病院 

2008年5月31日

院内助産所で長女・望愛ちゃんを無事出産した甲斐加奈江さん(左)と、立ち会った長男の彪馬ちゃん(右)=彦根市立病院で(彦根市提供)

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 産婦人科医の不足から、彦根市立病院がことし2月に開設した院内助産所で初めてとなる出産が29日深夜、無事成功した。

 出産したのは、同市西葛籠町の会社員甲斐隼人さん(26)の妻加奈江さん(24)。午後10時40分に来院し、助産師4人と隼人さん、長男の彪馬(ひゅうま)ちゃん(3つ)の立ち会いで11時22分、無事に2910グラムの女児・望愛(のあ)ちゃんが誕生した。わずか40分間の安産だった。

 加奈江さんは長浜市内の病院で妊婦健診を受けていたが、院内助産所の開設を知り、20週を迎えた2月から通院していた。「分娩(ぶんべん)台ではなく、畳の上の自由な姿勢でのお産はとても楽だった。夫と長男にも見守られ、落ち着いて出産できた」と喜んでいるという。

 市立病院では昨年3月に産婦人科医が1人になり、お産の取り扱いを中止。地元で産みたいという住民の要望に応えるため、助産師が中心になって出産を助ける院内助産所を県内で初めて開設した。

 リスクの低い経産婦が対象。9月までに7人が出産を希望しているという。

 (築山栄太郎)

 

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