園児21人死傷、運転者らに賠償命令
おととし、埼玉県川口市で保育園児の列に乗用車が突っ込み、4人が死亡した事故をめぐり、遺族が損害賠償を求めた裁判で、さいたま地裁は運転していた男らに対し、1億7000万円余りの支払いを命じる判決を言い渡しました。 おととし9月。川口市で保育園児の列に乗用車が突っ込み、女の子4人が死亡、17人が重軽傷を負いました。 この事故で乗用車を運転していた井澤英行受刑者(39)が逮捕されました。 罪名は業務上過失致死傷。最高刑は懲役5年です。4人の命が奪われた事故で遺族らは刑罰が軽いとして、危険運転致死傷罪の適用を求めてきましたが、検察側は「アルコールが検出されず法定速度以下での走行など、証拠上、適用は困難」と判断。遺族の願いは届かず、業務上過失致死傷罪で懲役5年の刑が確定しました。 「我々としては納得できず、気がおさまらない」(娘を亡くした盛山哲志さん) 遺族は去年、「悲惨な事故の責任追及を終らせたくない」として、井澤受刑者と当時の勤務先で父親が経営する運送会社を相手取り、総額およそ2億6000万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。 そして、さいたま地裁は30日、総額1億7000万円余りの支払いを命じる判決を言い渡しました。 「娘の命に値段はつけられないし、謝罪は民事裁判では一度もなかった」(娘を亡くした小山内亮さん) また、遺族は被害者として、交通事故の悲惨さを引き続き訴えたいと述べました。(30日16:38)
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