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北朝鮮、ミサイルかく乱装置を自己開発

韓国の情報当局が把握

 GPS(衛星航法装置)を利用して敵に正確な攻撃を加えるハイテクミサイルや精密誘導爆弾。これらのかく乱が可能なGPSかく乱装置を北朝鮮が自国で開発し、シリアなど中東地域に輸出しようとしていることが、韓国の情報当局の調べで分かった。

 韓国政府の消息筋は28日、「北朝鮮がロシア製を参考にGPSかく乱装置を開発し、中東などへの輸出を推進していることが分かり、現在も監視を強めている」と述べた。

 北朝鮮はロシア製よりも低価格を提示し、複数の中東諸国に対して販売促進活動を行っている、とこの消息筋は明らかにした。

 これに先立ち2003年にイラク戦争が勃発した際、イラク軍がロシア製のGPSかく乱装置を使用し、米軍の誘導兵器の誤爆を誘発していた、と米軍当局が明らかにして問題となったこともあった。

 韓国軍当局は、北朝鮮が有事の際にGPSかく乱装置を使用した場合、韓米両国軍のほとんどの精密誘導ミサイルの的中率が下がることを憂慮し、対策の準備に追われている。

 例えば米軍がイラクやアフガニスタンでの戦争で最も幅広く使用し、韓国軍も2012年までに900発を導入する予定の合同直撃弾(JDAM)もGPSで誘導されている。またトマホークなど、一部の長距離空対地クルーズミサイルも、GPSで誘導される。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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